日本人のマナーの良さは中国でも有名な話で、日本人の子どもはとても礼儀正しいと評判だ。一方の中国では、大人・子どもを問わず“民度の低さ”がたびたび話題になり、少なからぬ中国人ネットユーザーが自国民のマナーや教養のなさを嘆いている。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本人のマナーの良さは中国でも有名な話で、日本人の子どもはとても礼儀正しいと評判だ。一方の中国では、大人・子どもを問わず“民度の低さ”がたびたび話題になり、少なからぬ中国人ネットユーザーが自国民のマナーや教養のなさを嘆いている。

 では、なぜ日本人の民度は高く、中国人の民度は低いと言われるのだろうか。中国の簡易投稿サイト・微博の個人ユーザーである趙暁さんが日本の小学校の道徳の授業で使用される教科書を紹介したところ、“日本の小中学校における道徳教育こそ日本人の民度を構築している根本である”と称賛するコメントが多く寄せられた。

 趙暁さんは、小中学校における道徳の授業数の割合と、教科書の内容の写真を紹介したうえで、「嘘をつかないこと、礼儀正しくあること、お年寄りに敬意を払うこと、困っている人を助けること、環境保護、チームワークの大切さ、楽しい生活を送ることなどの内容が中心だ」と紹介している。

 趙暁さんの発言に対し、ほかのネットユーザーからは、「日本の道徳教育は学ぶに値する」、「これこそ民度の教育だ。博愛、善良、人を助ける精神、礼儀をわきまえることに国境はない」など、日本の道徳教育を称賛するコメントが多く寄せられた。

 中国の現状と比較したコメントも多く、「中国ではいまだに漢詩を暗記しているし」、「中国も66年前までは先生がこういうことを教えてくれたのだが」、「わが国では党を愛すればそれで良いのだ」など、中国の教育に失望している人が多いことが見て取れる。

 また、「中国ではテストで100点をとることだけがわが国の教育」というコメントもあったが、中国では“勉強ができれば優秀”という1つの尺度しかないことをよく表しているコメントだ。

 中国では、現在の詰め込み型の教育に批判もでてはいるものの、テストの点数だけで子どもの価値や優秀さが測られているのが現状だ。中国にも道徳の授業はあるものの、民度という点から見れば、中国の道徳教育は民度向上にはあまり寄与していないのかもしれない。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:123RF)