日本時間23日、ニューヨークヤンキース田中将大がツインズとのオープン戦に登板、3失点ながらも初の勝ち星を手にした。すると同日深夜放送、TBS「S1」では、野球解説者・桑田真澄氏が田中将大に現地で事前収録を行ったインタビューの模様を放送した。

MLBと日本のストライクゾーンの違いについて訊かれると、「(メジャーは)外はよく広いって言われるんですけど、広くとってくれる場合もありますけど、ほとんどは日本と変わらない印象」と答えた田中。桑田氏が「ここは“外に投げておけばいいな”っていうのが、こっち(メジャー)はリーチがあるから長打になる。そういうときは思い切ってこっち(インコース)に飛び込んで(投げて)いったほうが、僕の球威でも詰まってショートゴロとか外野フライを打ってくれたけど、感じない?」と続けると、「それは感じます」と同調した田中は「外が甘くなると一番腕が伸びるところなので。もう少しインコースに投げてみたいというのはあります」と語った。

また、マウンドの違いについては「やはり高くて固いというのはあるんですけど、今のところ固さは気にならない。日本に居た時から固目のほうが好きでしたし、高いマウンドのほうが好きだったんですけど。にしてもこっちは高いですね」と苦笑いを浮かべた田中。それでも「特別投げ難いわけではないですけど、傾斜がある分つっこんで投げ急がないようにとは思ってます」と“問題なし”をアピール。今季の成績も、「一年投げられれば。イニング数をしっかりと投げられたら。そうしたら色んな数字の面もついてくるのかなと思う」と落ち着いた口調で答えている。

だが、田中のコメントに渋い顔を見せたのは、楽天時代の恩師・野村克也氏だった。このVTRが流れると、「メジャーの試合を観る限りは、確かに右バッターの外角は日本よりも甘い気はしますね。その変わりインコースは辛いっていう」と述べるも、田中の考え方については「話を聞いてて、がっかりするのは俺の教えが全然頭に入ってない」と一喝。田中のコメントに“なにを今更”という想いがあったのだろう、野村氏は「ピッチングは4ペアで成り立っててってあんだけ言ったのに。外角内角、高目に低目、速い遅い、ストライクボールの4つペアで成り立ってる。これをうまく組み合わせるのがピッチングじゃないのかって」とボヤき節を炸裂させた。