今週は荒れる重賞として知られる「中山牝馬S」が行われる。過去5年で見ると3連単の平均配当は約92万円。今年も一筋縄では収まりそうもない。一方、阪神の「フィリーズレビュー」も大混戦。こちらも穴狙いが正解か。

 小回り中山の芝1800メートル戦。中山牝馬Sはフルゲート必至とあって白熱したレースになること請け合いだが、それにしても顔ぶれを見て全幅の信頼を寄せられる馬がいない。おまけにハンデ戦。難解このうえない競馬と言っていい。

 連勝街道を驀進して京成杯AHを制したエクセラントカーヴ、オークス2着のエバーブロッサム、愛知杯2着キャトルフィーユといった人気どころは休み明け。これがどう出るだろうか。エリザベス女王杯3着アロマティコ、愛知杯を制して牡馬相手の日経新春杯で3着したフーラブライドの有力どころは、課せられるハンデは軽くないはず。

 いずれの馬が勝っても不思議ないレースである。

 確かによく荒れることで知られる重賞だ。過去10年を見ると、馬単で万馬券が6回(馬連4回)。1、2番人気馬の連対率はわずか2割なのだから、堅く収まらないと見てかかったほうがいい。内回りの1800メートルということで逃げ、先行馬が有利に見られる。ピンクカメオが逃げ粘った09年、レディアルバローザが逃げ切った12年は、ともに大穴となった。ならば今回、そんな逃げ馬は‥‥となるとアグネスワルツ、エディン、セキショウが目に入ってくるが、3頭もいると意識し合ってマイペースというわけにはいかないはず。

 実はこのレース、好位、中団につけ、しまいにかける差し脚を武器にしている馬が最も多く連に絡んでいる。そしてハンデは、53〜56キロを背負った馬がよく連対を果たしている。どうやら馬券作戦のポイントはこのへんにあるようだ。

 差し脚鋭く、手頃なハンデを背負った馬となると、真っ先に目に飛び込むのがコウエイオトメだ。

 6歳馬だが、遅咲きだったのだろう。昨年後半から頭角を現し、オープン入りを果たした。昇級後は、いずれも重賞戦で【14】【4】【9】着とイマイチ。が、昇級初戦の愛知杯はともかく、日経新春杯、続く前走の京都記念は、ともにしっかりした末脚で見せ場を作っていた。その京都記念は、デスペラード、トーセンラーといったGI級が相手。別定戦で勝ち馬とコンマ9秒差なら評価していいだろう。

 京都記念は54キロ。よって牝馬同士のここは、52.53キロのハンデだろう。ならばチャンスがあっていいのではないか。このところ長距離戦を多く使っていることから1800メートルでは距離が短いと見られ、軽視されるようなら好都合だ。5勝中3勝が、この距離であげたもの。中距離の適性は十分あるのだ。

 状態もよく、1週前の追い切りも軽快。厩舎スタッフは「とにかく元気。順調そのもの」と口をそろえ、仕上がりのよさを強調するほど。ならば期待していいのではないか。母系は米国の一流血脈。走りっぷり、血統から道悪も上手そう。晴雨にかかわらず、大きく狙ってみたい。

 フィリーズレビューは、ホッコーサラスターの勝機と見た。これまでの5戦全て、この7ハロン戦。2勝しているが、ともに直線一気の鋭い差し脚を発揮してのもの。それだけに流れしだいということになるが、テンに速い馬が多く、持ち味をフルに生かせそうだ。

 中間も順調そのもので、厩舎関係者によると、「状態は前走以上」とのこと。長距離戦が得意で、オープンで活躍中のホッコーブレーヴの妹になるが、父がヨハネスブルグとあってマイル前後がベスト。ここで桜花賞の出走権を手中にするようなら、本番も楽しみと言っていいだろう。

◆アサヒ芸能3/11発売(3/20号)より