好きな人を振り向かせる「ツンデレ」の効果は学術的に証明されている

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ツンデレ」という言葉が、一頃流行りました。いつもはツンとしてよそよそしいのに、たまにデレッと優しくなる女性に魅力を感じる男性が増えていることを示す流行語でもあります。なんとこの「ツンデレ」の心理状態を研究した興味深い学説があるので、以下に紹介してみましょう。

■「ツンデレ」の心理学実験

人は、「自分に好意を持ってくれている相手」に対しては、最初は関心なくても徐々に自分も相手に好意を寄せるようになるといわれています。これを実験によって明らかにしたのが米国の心理学者であるアロンソンとリンダーです。

二人は、複数の若者を使った実験によって、その結果を「好意の互恵性」と名付けました。

■「好意の互恵性」の実験内容

実験では、被験者の若者に対し、相手が「終始好意的」「終始否定的」「前半好意的・後半否定的」「前半否定的・後半好意的」という4つのタイプの異性と接触させ、どの相手に最も好意を感じたかを調べるというものでした。

■「ツンデレ」の効果が証明される

結果は、予想通り「終始好意的」と「前半否定的・後半好意的」が圧倒的に多かったのですが、意外なことになんと、後者が前者を上回っていたのです。これはまさに「ツンデレ」の効果が心理学的に証明されたということになります。

■「ツン」と「デレ」とのギャップが好感度を高める

「終始好意的」な人に好意を抱くのは必然的といえそうですが、それよりも、いわゆる「ツンデレ」タイプである「前半否定的・後半好意的」のタイプに人気があったのは、前半と後半とのギャップが、より一層好感度を高める効果を生んでいると解釈できるでしょう。

つまり、「ツンデレ」は現代の一時的な現象ではなく、心理学で立証された人間の生理的感情の表れといえるわけです。

■「ツンデレ」は最大の自己アピール法

男女の恋愛においては、カップルの片方が「相手のアタックに負けた」と表現することがよくあります。このことは、最初は相手に対して良い感情を持っていなくても、相手が自分の好意を積極的に行動で示すことで、相手の気持ちを動かすことができることを物語っています。

女性の「ツンデレ」というのも、この法則を知らずに身に付けた女性の、異性に対する最大限の自己アピールの手法といえるかもしれません。