独身女性の半数以上が、玄関のチャイムが鳴ると「不安」と回答
パナソニックは、全国20〜60代以上の男女500人を対象に、「玄関周りの防犯意識」について調査を実施した。調査期間は11月1日〜6日。
玄関のチャイムが鳴った際の行動に関して質問したところ、60代男性の3人に1人以上(36%)が、訪問者を確認せず「玄関のドアをいきなり開ける」と答えた。そこで、「来訪者の予定がないのにチャイムが鳴ったときの心境」について聞いたところ、60代男性の20%が「誰が来たか楽しみ」と回答。どの世代よりも高くなり、こうした期待感から確認なしに玄関を開けていることが考えられる。
一方、20代と30代および独身女性は、チャイムが鳴ると「誰が来たか不安」(56〜58%)と感じると答え、防犯意識が高いことが分かった。また、多くの人はドアホンなどで訪問者を確認してから玄関を開けており、特に30代女性は88%が訪問者をまず確認すると答えている。
警察庁のまとめる「犯罪情勢」によると、女性の被害件数は平成24年で36万3534件。ここ数年減少傾向にあるものの、被害件数全体の33%を占めており、強制わいせつ・公然わいせつなどの風俗犯が増加していることから、若い女性の防犯意識が高くなっていると考えられる。また、居留守を使う20代女性も20%にのぼるなど、訪問者への警戒心の高さがうかがえた。
平成15年 都市防犯研究センター JUSRIリポートによると、年末シーズンは特に注意が必要な「空き巣」について、留守を確認する方法は「インターホンで呼ぶ」が約46%で最多。また、平成24年 警視庁 犯罪統計書によると、マンション狙いの強盗犯の侵入口も「表出入口」からが約75%にのぼっている。
そこで、「空き巣」の留守の確認方法を知っているか否かを調査したところ、全体の5割が「知っている(49%)」と回答。男性60歳以上は62%が「知っている」と回答しているものの、そのうち3割(29%)が来訪者を確認せずにドアを開けていることがわかった。
防犯の専門家、安全生活アドバイザーの佐伯幸子氏は、「今まで何もなかったから、これからも大丈夫と、根拠のない自信を持っている人は警戒心がないといえる」とコメント。「誰かが来たときはまず来訪者を確認する手間を惜しまないことが安全への必須条件」と注意を促している。