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今回は小型四翼ヘリコプター「AR.Drone」についてお話をうかがいます。AR.Droneを販売するフランスのパロット社、その日本での広報を担当する望月奈津子さんにインタビューをさせていただきました。いろいろな遊びが楽しめるAR.Drone、そのテクノロジーに隠された数学の秘密を探ります。

-望月さん、本日はよろしくお願いします。パロット社とはどんな製品を作っている会社なのでしょうか?

よろしくお願いします。こちらがパロット社の製品である小型四翼ヘリコプター、「AR.Drone 2.0(エイアール・ドローン2.0)」です。ただ飛ばせるだけではなく、HD(高解像度・高精細)カメラを搭載していて、録画した映像をお使いのスマートフォンやタブレットPCに直接送信することができるんですよ。

-映像や写真を撮るためのカメラを搭載しているんですか。

はい。カメラは先頭部のほかに下部にもついているので、下で操縦している自分の姿を見ることだって可能ですよ。コントローラーはこのようにタブレットPCで直感的に操縦できます。

-リアルタイムで映像がタブレットPCに送られてくるんですね。パロット社とはどんな会社なんでしょう?

もともとパロット社は車載の無線機器を中心に開発してきた会社なんです。創業者のアンリ・セイドゥは無線機器の時代が来ることを見越して1993年に会社を立ち上げました。今、私たちの身のまわりを見てもわかるように、無線LANやBluetoothなどを利用したワイヤレス機器なしでは生活できませんよね。先を見通す力があったというわけです。AR.Drone 2.0もWi-Fiネットワーク接続を利用することで、コントローラーから50メートル離れたところまでの飛行が可能なんですよ。

-無線技術をエンターテインメント性の高い商品に上手に生かしたんですね。発想が豊かです。実際に飛ばしてみても良いでしょうか?

どうぞどうぞ。操作はすべてこちらのタブレットPCで行います。タッチするとスティックタイプの表示がでてくるので、指を使って上下左右に動かすことができますよ。まずは空中に浮かせてみましょうか。

-空中で静止するように浮かぶんですね。ヘリコプターというよりUFOのような動きです。この独特の挙動は見たことがありません。

AR.Drone 2.0はカルマンフィルターのシステムを利用しています。さまざまな観測センサを組み合わせることによって、位置や速度を推定しながら空中での安定を保つようにできているんです。

-期待値を導き出す予測と更新ですね。センサは具体的にはどのようなものを搭載しているんですか?

加速度計とジャイロスコープ、気圧計に水平方向の速度測定用カメラ、磁気センサと対地面の高度測定用超音波センサーを搭載しています。それら様々なセンサをプロセッサで制御するという制御技術の賜物なんです。

-航空機の自動操縦システムと同じような仕組みなんですね。これほどの制御を統合できるプロセッサが安価に手に入るようになったのはすごいことですね。左右方向に急に振ってもすぐに水平状態に戻ってくれますし、墜落の恐さが全然ないですね。

宙返りも簡単にできるんですよ。制御技術あっての賜物ですね。さらにAR.Drone 2.0はその名のとおりARゲームとしても遊べます。自分の部屋や公園がゲームのステージになるんですね。

-宙返りもできるんですか。撮影した映像も綺麗ですね。

YouTubeなどへのアップにも耐えられる高画質です。また、AR.Drone 2.0で撮った写真やビデオを世界中から集まるパイロット達と共有するコミュニティもあるんですよ。AR.Drone 2.0は技術の高さによって、より遊びの幅を広げた商品ですね。数理的な技術をいかに新しい遊び方に繋げていくかということが体現できていると思います。

-なるほど。実際に見ると非常に納得させられます。望月さん、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

AR.Drone 2.0の操作感覚は、今までにない体験でした。望月さんのお話からもわかるように、技術をつなぎ合わせて新鮮な挙動を実現させていますし、最先端の技術で手軽に遊べるというのも時代の変化を感じます。望月さん、貴重な体験をありがとうございました!

○今回のインタビュイー

望月 奈津子(もちづき なつこ)
ムーンライトウェイヴ株式会社 代表取締役/マーケティング&コミュニケーションディレクター
パロット社の日本での広報を担当。
早稲田大学卒業後、P&G、ナイキ、ファーストリテイリング、森ビルといったグローバル企業に勤務し、マーケティング&コミュニケーションを担当。2009年から海外のIT企業の日本進出のコンサルティング、コミュニケーションのサポートを手がける。

このテキストは、(公財)日本数学検定協会の運営する数学検定ファンサイトの「数学探偵が行く!」のコンテンツを再編集したものです。

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