ハムスターに噛まれるとどんな症状がでるの?
げっ歯類であるハムスターには、立派な歯があります。一生懸命にタネを食べている姿は非常に可愛いのですが、お世話中に指先を噛まれてしまう…なんてことも。ほとんどは「痛い!」で済むことなのですが、ごくまれに重篤な症状が起きてしまう場合があります。ハムスターに噛まれた時に起こり得る症状について正しい知識を持ち、最悪の事態を防ぎましょう。
■アナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックとは、全身のアレルギー反応が急激に進んでしまうこと。蜂に刺されて起こるケースが有名ですね。命の危険もある、怖いものです。実はハムスターに噛まれて、アナフィラキシーショックに陥る場合もあるのです。
ハムスターに強く噛まれると、その唾液が体内に侵入します。ハムスターに対しアレルギーを持つ人の場合、この唾液がアレルギーを引き起こしてしまいます。しかし、アレルギーのある人がハムスターに噛まれたからといって、必ずしも重篤な症状になるわけではありません。ほとんどは、「かゆみ」「赤み」「少し気分が優れない」などで終わります。しかし、噛まれた後に、「呼吸がしづらい」「意識がもうろうとする」「手足がしびれる」などの症状が出た場合には、すぐに病院へ行きましょう。素早い判断が求められますので、救急車が必要な場合も。
■リンパ球性脈絡髄膜炎
ネズミの仲間であるハムスターは、体内にウイルスを持っていることも…。噛まれることによって、人間がそのウイルスに感染する危険性があります。リンパ球性脈絡髄膜炎という病気は、げっ歯類から人間にうつる病気として有名です。「アレナウイルス」に感染することで、インフルエンザと似たような症状が出て、その後髄膜炎を発症することもあります。脳の組織に炎症が起き、ダメージを受ける場合もあるので注意が必要です。
ほとんどの場合、「症状が出ない」「出ても軽症」であり、また重い症状が出た場合でも、ほとんどは完全に治癒します。しかし小さな子供や高齢者などには特に注意が必要です。
■リスクを減らすには?
アナフィラキシー、リンパ球性脈絡髄膜炎の他にも、ハムスターから人にうつる病気はいくつもあります。病気感染のリスクを低くするためには、飼い主が様々な工夫をする必要があります。
まずは、飼育環境を良くすること。ハムスターの状態を良くし、ストレスを軽減させましょう。お世話をした後には、きちんと手を洗うことも重要です。さらに注意したいのが、触れ合い方です。ハムスターの縄張りを荒らさないよう注意しましょう。また噛んでしまった時には、ダメだということを教える必要があります。触れ合うときには、手袋をするとより安全ですね。また、どれだけ可愛くても、キスは禁物。口移しで食べ物を与えるのも危険です。
ハムスターが人を噛むのは、主に驚いたとき。「ハムスターと触れ合うルール」をきちんと決め、上手な飼い方を実践しましょう。
(ファナティック)