厳密に言うと、寄附金控除が満額になる金額は年収や家族構成などで異なる。実際いくらになるのか、下の簡易計算式で計算しよう。なお、税金の控除を受けられるのは、あくまでも住民税を払っている本人のみ。専業主婦が自分の名前で寄付しても、夫の税金は減らないので注意したい。



お役立ちサイト 「ふるさと納税」の仕組みや効率的な寄付金額を解説

ふたくす(http://www.f-tax.jp/)

制度が開始した2008年にオープンした、ふるさと納税応援サイト。納税者と自治体との橋渡しを目指し、制度自体の解説のほか、自治体からの情報発信や体験談などを投稿形式で掲載。当初は特産品を用意する自治体は珍しかったが、どんどん増えてきたとか。納税者にとって関心の高い控除率と寄付金額の関係についても、わかりやすく解説している。



レッツ・トライ! 「ふるさと納税」のプロセス

step1 寄付先を探す
まず、どの自治体にいくら寄付するのかを決める。各地のふるさと納税の特典や申込先を紹介する専門サイトなどで情報を収集して、比較検討。寄付する自治体を探し出そう。

step2 自治体ホームページで申し込む
選んだ自治体のホームページで寄付の内容や納付方法を確認し、寄付を申し込む。申し込みフォームに氏名、住所、寄付金額など(クレジットカード決済が可能ならカード番号なども)を入力。FAXや電話で受け付ける自治体もある。

step3 寄付金を納付する
クレジットカードの場合は決済が確認された時点で納付完了。銀行振り込みなどの場合は、入力した住所宛てに振込票が送られてくるので、届いたら銀行などで振り込み手続きをする。

step4 特産品や寄付受領証明書が届く
自治体や選んだ特産品の収穫期などによって異なるが、1週間から数カ月後に礼状や特産品などが届く。寄付受領証明書は同梱される場合もあるし、別送される場合もあるが、翌年の確定申告時に必要なので大事に保管しておく。

step5 確定申告で寄附金控除を受ける
翌年2〜3月に、確定申告で寄附金控除を申告する。送られてきた寄付受領証明書を添え、「寄附金控除」の欄に寄付金額や寄付先などを記入する。2000円を超える金額のみ控除される。

step6 税金が控除され、還付・減額される
申告書提出より数週間から1カ月後に所得税が還付され、指定した口座に振り込まれる。住民税は5月以降に、寄附金控除により減額された金額を納付することになる。

吉戸勝
NPO法人NPO支援全国地域活性化協議会 ありがとうネットワーク理事長

地方活性化に向けて国や自治体への提案などを手がけるランドブレインに所属。同社有志で結成したNPO法人で「ふたくす」を開設。自らも5〜6自治体に寄付を行なっている。



この記事は「WEBネットマネー2013年9月号」に掲載されたものです。