異変が起きたのは4月26日、初の負け越しでマイナス3万円。そのときはトレードをやる以上、負けは必ずあるから、仕方ないぐらいに思っていた。ところが5月の連休明け以降、負けが多くなる。しかも7万円とか6万円とか、巨額の損失が生じ、最後は資産42 万円まで追い込まれ、利益は2万円しか残っていなかったのです。

ここで考えました。株をやめてしまうか、再度挑戦するかって。まだかろうじて勝っているので、とりあえず現状調査を開始する。なんで負けたのか?

すべての負け取引をつぶさに検討した結果、1日の中でナンピン買いをし、高い値段で買った株がフックとなり、身動きの取れない状況で負けていたと判明。



魔のナンピンで大損。狙いを低位人気株の少額スキャルに変更

たとえばガンホー・オンライン・エンターテイメントを70万円で買ったとします。いきなり急落して69万円、ここでロスカットすればいいのだが、急落の後の反転もありと様子見をする。すると68万円にまた急落。観念してカットと思いきや、スケベ根性が出てナンピン買いをする。しかしガンホーの下げは止まらず、67万円。このときは仕方なく安いほうの1本をロスカット。また様子を見てると、66万円で動きが止まり、そこで買うが、マイナス3000円で撤退。結局、最初の70万円のガンホーが生きてる限り、うんたらかんたらと、ガンホーで取引せざるをえない。結局65万円ぐらいで2本をロスカットして、被弾が7万円ぐらいになったかな。

流れが変わったのは5月16日から。とにかくガンホーのような、動きが激しく高額な銘柄は取引禁止に。代わって10万円以下の値動きの激しいご三家、東京電力、ケネディクス、アイフルの3本を単品で取引。だから負けても数百円だけど、買っても数百円、ホントしょぼい。

これは手数料無料だからできるワザで、チリも積もれば5000円ぐらいになるもんです。とにかく勝ちグセをつけたかった。最低条件は負けないことだ。勝っても1万円で大喜びすることと決めた。この謙虚な考えが功を奏し、次第にコツコツと勝つようになった。



木村和久
コラムニスト、個人投資家

キャバクラ、ゴルフ、株式投資をこよなく愛するコラムニスト。故郷・宮城県石巻市が被災した2011年3月の震災以降は株式投資を封印していたが、アベノミクス相場に立ち向かうべく、今年4月からデイトレ‶最後の挑戦”。ブランクをものともしない、抱腹絶倒・必殺デイトレテクニックを開発!



この記事は「WEBネットマネー2013年9月号」に掲載されたものです。