子どもの性格は、親の態度で決まるって本当? 「サイモンズ式分類」

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子どもの性格は、子どもがもともと持って生まれてきたものなの? それとも、親の育て方によるものなの? あなたは、そんな疑問を持ったことはありませんか? そのヒントになりそうな「サイモンズ式分類」という考え方があります。親の態度が、子どもの性格形成にどう影響を与えるのか、ぜひチェックしてみてください。



■親がどんな態度をとるかで、子どもの性格は変わる

サイモンズ式分類は、子どもの性格と親の態度にどんな関連性があるのかを調べて、そこに一定の法則を見いだし、分類したものです。このサイモンズ式分類によると、親の育児態度には主に4つのタイプ(支配型、服従型、保護型、拒否型)があるとされています。また、さらにこれらのタイプを組み合わせたタイプとして、支配×保護の「過保護型」、保護×服従の「甘やかし型」、拒否×服従の「無視型」、支配×拒否の「残忍・残酷型」の4つに分類したのがサイモンズ式分類です。

この親のタイプ別に、子どもがどんな性格になりやすいのかも、サイモンズ式分類では明らかにしています。

■4タイプ別、親の態度と子どもの性格

<支配型>
親が子どもを支配するような態度をとることが多いと、子どもは親の顔色をうかがうようになり、従順で服従的な態度を見せるようになりますが、一方で、自発的に自分で動くことができなくなり、消極的な性格になりやすくなります。

<服従型>
子どもの顔色をうかがいながら育児するような親の場合、子どもの言いなりになってしまいます。ほしいものを言われるままに買い与えたり、遊ばせたいだけ遊ばせたりします。このような親に育てられた子どもは、人に従わない、無責任、乱暴をふるう、不注意などの性格を見せることがあります。

<保護型>
必要以上に、子どもを守ろうという態度で接するのが、保護型の親の特徴です。保護型の親に育てられた場合、子どもは危険に対して思慮深くなり、一方で親の保護から離れた場所に好奇心を見せることがあります。また、常に守られているという安心感があるため、感情が安定しており、人に対して親切にすることができます。

<拒否型>
親が子どもを拒否するような冷淡な態度を取り続けていると、子どもは親から拒否されることで、不安や劣等感にさいなまれやすく、神経質になりやすくなります。また、親の気をひこうとするあまり、落ち着きがなくなることがあります。中には反社会的な行動を起こして、親の注意を自分に引きつけておこうとしたり、親の真似をして冷淡なふるまいを見せたりする子どももいます。

このような4つのタイプですが、支配型なら服従型に態度を寄せていくことで、保護型なら拒否型に態度を寄せていくことで、支配と服従、保護と拒否のバランスがとれ、理想の親子関係が築けるとされています。

■4タイプが組み合わされた場合の子どもの性格

<支配×保護の「過保護型」>
親が子どもの世話を焼きすぎてしまい、子どもに自発的な行動をさせにくくすることで、子どもの依存心が強くなり、幼児的なふるまいが抜けなくなることがあります。

<保護×服従の「甘やかし型」>
子どもを甘やかすことで、自分の言うことは何でも通ると子どもが勘違いし、自己中心で反抗的な態度を見せるような性格になることがあります。

<拒否×服従の「無視型」>
子どもは、親が何を思っているのかわからず、情緒不安定になったりすることがあります。

<支配×拒否の「残忍・残酷型」>
親から逃げるために逃避的な性格を見せたり、不安で神経質な性格になったりすることがあります。

これらの分類にあてはまらないパターンも、たくさんあると思います。とはいえ、親の行動や態度は、子どもにとってはとても大きいもの。親になったら、自分の行動や態度が子どもにこんなにも影響を与えるかもしれないということは、覚えておきたいものですね。