みりんでおなじみの宝酒造と、遺伝子研究用試薬などを手がけるタカラバイオが中核の持ち株会社。従来、タカラバイオが全体の売上高に占める割合は15%程度だったが、20%超に達するようになっており、今後はさらに存在感が高まる見通しだ。宝酒造の収益性も高く、まさに盤石の状態に!

東北特殊鋼(ジャスダック・5484)
大同特殊鋼系で高シェアを誇る
世界最大手の特殊鋼専業メーカーである大同特殊鋼の系列会社で、電磁ステンレス鋼とエンジンバルブ鋼で5割の国内シェアを獲得。不動産賃貸ビジネスも展開している。下方修正や減配を嫌気して株価が低迷してきたが、3月に入って本格上昇。ボヤボヤしていると割安ではなくなりそう。

アクセル(東証1部・6730)
遊技機器向けのLSIを開発・販売
主にパチンコなどの遊技機器に用いる描画表示・音源用のLSIをファブレスで開発・販売し、技術力の高さは定評。株価は昨年に大底を脱し、レンジを切り上げてきているものの、長くもみ合い相場が続いている。4月25日発表の2013年3月期決算では前期比で大幅増益達成。

セブン銀行(東証1部・8410)
国内最大規模のATMネットを展開
コンビニ最大手・セブン−イレブンの店舗を中心に、国内最大規模のATMネットワークを展開し、さまざまな金融機関と提携を結んで入出金などのサービスを提供。前期のみならず、2014年3月期も過去最高益更新の見通しだ。米国のFCTI社子会社化でさらなる成長期待も。

エプコ(ジャスダック・2311)
一戸建て住宅向けに画期的な工法の給排水設備を展開
一戸建て住宅の水道給排水設備の設計・コンサルティングを展開している。通常こうした水まわりの工事は職人の長年培ってきたノウハウが不可欠だが、同社はプラモデル感覚で誰でも組み立て可能な方式を開発。 中国にも進出を図っており、今後は海外での市場拡大にも期待。パナソニックとLIXILグループが大株主であることも安心材料だ。



日本上下水道設計(東証2部・2325)
日本が世界に誇る上下水道を海外展開
上下水道の設計、コンサルティング、施行、管理を手がけている。この分野に関する技術力において日本は世界の頂点に立っており、同社も中東などの案件を幅広くこなしている。先行投資で前12月期が減益となったことで株価がやや軟調に推移してきたが、ようやく長年のレンジを上に抜けた。

アマナホールディングス(東証マザーズ・2402)
前期は減益だが、今期は大幅回復か?
広告写真の制作に端を発し、現在はコンピューターグラフィックの作成やウェブ上における販売促進活動、ストック写真の販売などを手がけている。前12月期は増収ながら減益となってしまったが、今期は利益が大幅拡大となる見通しだ。3月以降は株価の上昇基調も顕著になってきている。

三井海洋開発(東証1部・6269)
メタンハイドレートでも市場が熱く注目
浮体式海洋石油・天然ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)の設計・建造が中核ビジネス。実際の建造工事はアウトソーシングを活用し、完成後は販売のみならずリースも展開。メタンハイドレート関連銘柄の代表格。前12月期は期初見通しを大幅上方修正して過去最高益を達成。

サンセイランディック(ジャスダック・3277)
?底地〞を取り扱う唯一の上場企業
権利関係がややこしくてもめがちな?底地〞を取り扱う唯一の上場企業。権利絡みで問題を抱えている不動産を買い取り、調整を済ませたうえで再販。ニッチで独特のノウハウを要するビジネスであるだけに、まさに同社の独壇場。株価は長く横ばいを続けてきたが、4月に入ってから突如急騰。

西村 剛
フェアトレード代表取締役

国内運用会社で中小型株のファンドマネジャーやアナリストを経験後独立。銘柄のパフォーマンスを競う『夕刊フジ』の「株-1グランプリ」では、2年連続で年間のグランドチャンピオンとなる。統計データを重視したシステムトレードを得意とする。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。