台湾の在比留学生、日本人装いトラブル回避  台比関係緊張で

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(マニラ 19日 中央社)フィリピン公船による台湾漁船銃撃事件で台比間の緊張が高まっている。在台フィリピン人労働者への風当たりが強まり政府は市民に冷静さを呼びかけているが、一方でフィリピンに留学している台湾の学生も、身を守るため日本人を装うなどの自衛策を取り始めているようだ。

2005年からフィリピンで医学を学んでいる呉さん(=写真左)は、事件後に不安を感じたため、外出の際はわざと日本語を話し、日本人のふりをしてトラブルを回避しているという。フィリピンに滞在する台湾のビジネスマンや留学生の多くがシンガポールやマレーシア人などを装っているとのことで、呉さんは「台湾人であることを口にしにくい雰囲気がある」と話す。

フェイスブック上には不明瞭な暴行シーンの写真が出回り、「在台フィリピン人が攻撃を受けている」などの説明とともに「目には目を」との呼びかけがなされ、呉さんのフェイスブックにも「台湾に帰れ」との書き込みがあったという。

台湾では現在までのところ、偶発的なトラブルを除き実際に事件に起因しフィリピン人に暴力を加えた事例は確認されていない。ただ、ネット上には反フィリピン感情をあおる書き込みが相次ぎ、一部ではフィリピン製品の撤去や「フィリピン人お断り」の張り紙を出す店などが出始めており、自治体が姉妹都市関係を破棄するなど対比感情は急速に悪化している。

(蔡沛 編集:張芳明、高野華恵)