4割以上がSNSとリアルで人格を使い分ける。「ネット人格」事情とは?

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匿名で登録しているメディアと実名で登録しているメディアとでは投稿内容を変えていますか?

生活者の意識・実態に関する調査を行っている「トレンド総研」は、SNS(ソーシャルネットワークサービス)ユーザーの20〜30代男女300名を対象に、SNSにおける自己表現がどのようになっているのか「SNS上の人格事情」をテーマにした調査を実施した。調査期間は3月8日〜3月11日。

●過半数の人が匿名登録と実名登録のメディアで投稿内容を変えている

アカウントを登録している各々のSNSについて、匿名か実名どちらで登録しているかを聞いたところ、実名制の「Facebook」については、20.8%の人が「匿名で登録している」という結果になり、実名制の「Facebook」でも、5人に1人以上が匿名で登録していることがわかった。また、「Twitter(80.6%)」では、5人に4人が匿名で利用しており、SNSの中で最も匿名利用が多いのは「Mobage(90.0%)」と「GREE(88.0%)」だった。

さらに、匿名と実名両方でSNSに登録している人に、「匿名で登録しているメディアと実名で登録しているメディアとでは投稿内容を変えていますか?」と聞いたところ、過半数の人が「投稿内容を変えている(52.7%)」と回答。

理由については、「仕事関係のものと趣味のものをわけたいので(30代・男性)」など、公私で使い分けているという意見や、「自分だとバレたくないので(30代・女性)」などのように、ネット上で自分の世界を持ちたいという考えが多く見られた。

●SNSとリアルの人格を使い分けしている人は4割以上にのぼる

「あなたはSNS(Facebook、Twitter、mixi、ブログなど)上とリアル上(実際)で、キャラクター(人格)を使い分けていますか?」と聞いたところ、「意識的に使い分けている」という人が25.3%、「無意識のうちに変わっている」人が16.3%と、4割以上が人格を使い分けていると回答。

さらに、SNS上とリアル上でキャラクターを「意識的に使い分けている」と答えた方に、「あなたはSNSの種類ごとにネット上の人格を使い分けていますか?」と聞いたところ、66.7%の人が「使い分けている」と回答した。

具体的にどのように使い分けについては、「Facebookやブログでは真面目な人間。Twitterでは楽しい人(20代・男性)」、「Twitterではふざけた感じ。ブログでは女の子らしい感じ(20代・女性)」という回答が寄せられたことから、自分のキャラクターをメディアに応じて使い分けていることが分かる。

●SNS上とリアルの人格を変えている人に対して、好意的な意見が多数

ソーシャルメディア上とリアルで人格が異なる人を見てどのように感じますか?

「ソーシャルメディア上とリアルで人格が異なる人を見てどのように感じますか?」と聞いたところ、「普通だと思う(38.2%)」という意見が最多。一方で、「どちらが本性なのか分からなくなる」という意見が30.9%あった。しかし、「その人の本心を知ることができると思う(24.5%)」、「面白いと思う(21.8%)」など、好意的に捉える意見も多くあげられている。

この調査結果から同社では、「SNSとリアルとの人格を変えることに対して、肯定的な意見も多く、使い分けをすることでネガティブな見方はあまりされないことが分かった。今後、より一層「自分」を出せる場として、SNSを活用する人も多くなっていくのではないか」と分析している。