中国網日本語版(チャイナネット)によれば、香港誌・亜洲周刊は「ドイツとフランスの和解は日中関係への啓発となる」と題した記事を掲載した。以下は同記事より。

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 欧州統合の強力なけん引力であるドイツとフランス。両国の友好は世界でもほかには見当たらないだろう。ただ、初めからベストパートナーだったわけではない。数百年間、敵対してきたライバルだった。

 100年以上も続いた宿敵同士が強い同盟を結んだ過程は、尖閣諸島(中国名:釣魚島)を巡って一発触発の状態にある日中関係に啓発を与え、和解の糸口を見出せるかもしれない。

 戦争責任といえば、ドイツ人は反省し、自らの過ちを責めるが、日本人は過ちを認めないというのが多数の結論だ。1970年、ドイツのブラント首相はユダヤ人犠牲者慰霊碑前で跪いた姿は世界中に深い印象を与え、ドイツの誠実な謝罪の記憶の核心となっている。ドイツの懺悔は道徳的に優れているわけではなく、大半は歴史的条件と政治的現実の共同の産物に過ぎない。

 作家のイアンブルマ氏は日本で教育を受け、長年アジアに駐在した経験を持つ。彼の著書「戦争の記憶−日本人とドイツ人」の重要な論点は、罪と恥はそう簡単に区別できないという点だ。

 まったく悔い改めないドイツ人も多くいれば、国の罪を暴露し、罪滅ぼししようとする日本人も多くいる。日本人の控え目な悔い改めと罪悪感は体面がそうさせるのではない。東京裁判、マッカーサーと裕仁天皇の取引など米国が引き継いだ後の政治運営に遡る必要がある。広島と長崎の原爆は日本に被害者の顔をさせる。

 ドイツとフランスの和解は内外の歴史的条件で日中の状況とかけはなれているが、それでも参考にする価値はある。ドイツ外務省のドイツ・フランス関係担当顧問は同誌の取材に、「ドイツとフランスがこれまで非常に親しい関係になったことはない。政治レベルでは時に友好とさえ呼べないが、条約の規範があるため、定期的に相談し合う必要がある。会議には議事日程があり、会議後、具体的な政策と行動をとり、記者らは記事を書こうと待ち構えているから議論しないわけにはいかない。双方が意思疎通を始め、口げんかでもすれば、行き詰った状況は緩和される」とし、「けんかには方法があり、誰もができるわけではない。重要なのは妥協する意思があるかどうか。でなければ長い50年、独仏関係はとっくに暗礁に乗り上げている」と強調する。

 政府レベルより重要なのが民間社会の交流だ。特に若い学生たちの交流は偏見をなくす良い方法だ。独仏青年事務所の創設はエリゼ条約と同じ年で、これまで両国の青年800万人が交流に参加し、次世代の友好増進に貢献してきた。

 また、ドイツとフランスの間には2000以上の友好都市のほか、企業1500社の相互支社、2カ国語放送のテレビ局ARTE、ボーイングに匹敵する独仏共同投資の航空機メーカー(エアバス)が存在するほか、06年には共同歴史教科書プロジェクトがスタートした。複雑に入りくんだ民間交流や経済活動は世代を経るごとに緊密になっている。(編集担当:米原裕子)