日本IBMは2月4日、モバイルやPCのWebサイト、コールセンターなど、複数の接点における顧客行動の統合的な分析や、販売促進キャンペーンの計画・実施、売上げや利益を最大化させるための価格設定など、企業のマーケティングを総合的に支援するソフトウェア群「IBM Enterprise Marketing Management V9.0」(EMM V9.0)を、同日より発売開始すると発表した。

「EMM V9.0」は、2010年にIBMが買収したUnicaおよびCoremetrics製品の複数の機能を統合し、新たな機能を追加したワンストップ・ソリューション。

コールセンターやWebサイト、実店舗などさまざまな顧客接点をまたがる「クロスチャネル」でのマーケティング展開やオンラインとオフラインの購買活動の相互連携「オンライン・ツー・オフライン(O2O)」を実現するマーケティング施策など、マーケティングにおける課題解決を支援する。

「EMM V9.0」では、販売促進キャンペーンの計画から実行、測定までを支援する「IBM Campaign」やWebサイトにおける顧客行動を分析できる「IBM Digital Analytics」、マーケティングの予算とプロセスを管理し、マーケティング活動の効率性を高める「IBM Marketing Operations」、オンラインとオフラインの販売データを統合し、総合的なマーケティング活動を支援する「IBM Digital Analytics Multichannel」など、機能の異なる20種類以上のソフトウェアを個別またはワン・パッケージで発売する。

そのほかにも、個々の顧客に対して複数のチャネルにわたる購買行動を分析し、適切な推奨(レコメンデーション)を提示できる機能や、実行段階に入ったキャンペーンの進捗やデジタルにおける行動データをリアルタイムに管理できる機能、他社のマーケティング・システムのデータを取り込んで活用できる機能、今後の施策を導くためのマーケティングの結果を分析する機能などが追加されている。

価格は個別見積りで、利用者の要望に応じて、オンプレミス用ソフトウェアもしくはクラウド・サービス(SaaS)で提供される。