その最たる部分が円谷プロの伝家の宝刀、「特撮」である。

原口氏は『マイティジャック』のメカの魅力を、ウルトラマンの造形でも有名な成田亨氏をはじめとする円谷プロ技術スタッフのデザインセンス、さらにネーミングのモダンさといった設定部分に加え、マイティ号艦内で小型メカが組み立てられる、というシーケンスのかっこよさなどを語った。

ちなみにマイティ号のデザインも成田氏で、昨年の特撮博物館で原口氏が復元した3メートルサイズのマイティ号も、「複雑な艦首部分が現物として残っていなければ、復元はできなかった」と話している。

さらに満田監督は『マイティジャック』のメカの魅力を、難易度の高い”操演”にあると語る。

満田:「”操る”に”演じる”と書いて操演というんですけどね、当時はCGなんてありませんから、スタッフが竿にメカをつるして振り回してたんですよ。

ラッキーなことにマイティジャックは怪獣がからみませんので、モデルを作っておくと単独で撮影できたんですね。

怪獣とからませるとスケールに限度があるんですけども。

スタッフも怪獣がいないとメカだけで魅せなければいけないので、いろんな操演の工夫をやってくれましたよ」実際、円谷プロのメカ特撮、空中戦に関しては最高峰を極めたと言っても過言ではない。

編隊飛行によるバトルやアクロバット飛行など、怪獣の街破壊やヒーローとの対決がないぶん、メカ戦が作品の山場となるマイティジャックはメカが好きな人ほどハマるわけだ。

アニメのファンやメカ・トイのファンにもこれはぜひ見ていただきたい。

最後に見どころについて、満田監督は「全部。

作品は我が子みたいなものですから選べません」、原口氏は「1話のテンポがゆったりしていて、役者さんの芝居をたっぷり見られるのもいい。

12、13話の連続回はウルトラセブンのキングジョー、ガッツ星人回と並ぶ三大傑作」と大プッシュ。

二瓶氏は「今はなき(スマートな僕の)スタイルをご覧ください(笑)」と、当時そのままの軽妙洒脱な一言でファンを笑わせる。

実に楽しく、充実した30分であった。

『マイティジャック』のDVD、1月21日(月)に発売される。