アル・タニ氏が投じた最初のお金で、パリ・サンジェルマン(PSG)のMFハビエル・パストーレは、アウディA8を購入した。『You Tube』で、ハンドルを握って楽しそうな彼の様子が映されている。わずかな人しか買えない高級車を買ったリッチな若者の一人と言われるだろう。だが、この選択には一つのシグナルが隠されている。運命のサインかもしれない。それは色だ。赤と黒なのである。

「ハビエル・サネッティとエステバン・カンビアッソからたまに連絡があって、『いつインテルに来るんだ?』って言われるんだ。でも、僕はロッソネーロ(赤黒)を見ている。少なくとも、僕の車の色はそうなんだ」

『Chi』のインタビューの中で、同選手はヌードになっている。肉体的にという意味ではない。「ミラン」という夢のことだ。パストーレは「遅かれ早かれ、僕はロッソネーロのユニフォームでプレーするだろう。そう確信している」と話した。

「アドリアーノ・ガッリアーニやアリエド・ブライダとは素晴らしい関係にある。ミラノにいるときは彼らとランチもしているんだ。ミランは素晴らしいよ。僕は知っている。そう聞いているんだ」

ミランへの愛の言葉だ。パリでは快く受け止められないだろう。実際、パストーレは18日夜、ツイッターでこう説明している。

「はっきりしておくために。僕が言ったのは、ミランが素晴らしいチームで、僕はユニフォームの色が好きだということだ。パレルモにいたときも、ブライダとは何度もディナーをした。確かに、いつかはイタリアに帰りたい。でも、今はPSGのようなチームでプレーできて幸せなんだ。ウチの選手たちやテクニカルスタッフ、観客を考えればね。それ以上のことはないんだ」

だが、『Chi』のインタビューを見る限り、パストーレはすべてを計画していたようだ。彼は「まずはPSGで何かを勝ち取る。それから出ていくよ」とコメントしている。フランスのことが、彼は好きではないのだ。

「パリでは会長から監督まで全員に信頼してもらっている。でも、何かがうまくいかない。メディアに敵意があるんだ。特に外国人に対してね。常に僕らの責任にする。同国人をすごく守ろうとするんだ。つまり、フランスメディアはフランス人選手たちを応援しているんだよ。僕らにとって、慣れるのは難しかった。イタリアはまったく違ったよ。助けてくれ、愛情を与えてくれる人たちがいる」

つまりは、ノスタルジーということだ。ただし、10日前にカルロ・アンチェロッティ監督はガッリアーニ代表取締役にパストーレをプレゼントしたくないと言っている。一方で、パストーレはミランのマーケットについて、「(マリオ・)バロテッリとのプレー? 彼はあまりに混乱を起こす」と“助言”もしている。

PSGは2年前に4300万ユーロ(約48億円)でパストーレを獲得し、年俸450万ユーロ(約5億円)の契約を結んでいる。これが、将来的なミランとの交渉のハードルとなるかもしれない。だが、ミランへの愛があれば、すべてがより簡単になるはずだ。