新人国会議員のネット選挙アプローチVol.30 中国ブロック2

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衆議院中国ブロック比例区・小選挙区4名

新人衆議院議員のネット選挙力と発信をリサーチする連載30回目は、中国ブロック(鳥取・島根・岡山・広島・山口)の民主党1年生議員。選挙期間中のため、ネットでの発信は停止されているので、直前の更新までのレポートになる。

高井崇志(たかいたかし;1969年生)氏、橋本博明(はしもとひとあき;1970年生)氏、空本誠喜(そらもとせいき;1964年生)氏、三浦昇(みうらのぼる;1970年生)氏のインターネットにおける発信とその活用度をレポートしよう。

民主党 高井崇志氏の公式サイトとフェイスブック

まずは、高井崇志氏の公式サイト(独自ドメインtakaitakashi.com)を見てみよう。高井氏は、郵政省(現・総務省)に勤務、江田五月参議院議員秘書を経て、2009年の衆院選において、比例復活により初当選した。今回の選挙では、中国ブロックの比例と岡山1区の重複候補である。

サイトのトップページは、「Next Innovation」のキャッチフレーズと、政策である「スマートグリッド」についてうたっている。

コンテンツとして、その「スマートグリッドとは」としてトップページの記載をさらに解説、他に「私の政策」、ブログ「たたかい日記」もある。

「たたかい日記」は、公示前日の3日に「決戦の日を前に」と題して、決意表明などをつづっている。さらにこの記事は、メールマガジン配信サービスを利用した「高井たかしのたたかいマガジン」でも配信されており、バックナンバーの閲覧も可能。

また、今年の10月からフェイスブックによる発信をはじめており、日々の活動報告を写真とコメントで、3日まで更新し続けていた。

民主党 橋本博明氏の公式サイトとブログ

次に橋本博明氏の公式サイト(独自ドメインhappy-hassy.net)を訪問する。橋本氏は科学技術庁(現在の文部科学省)に入庁し、原子力局廃棄物政策課、原子力局国際協力・保障措置課などに勤務。衆議院秘書を経て政治家に転身。

今回の選挙では、中国ブロックの比例と広島3区の重複候補である。

サイトのドメインやブログのタイトルには、「Happy-Hsssy(ハッピー・ハッシー)」となっており、これが橋本氏のキャッチフレーズのような印象である。

コンテンツの「政策・信条」には、「はしもとの志」「未来への責任」「事業仕分けによる様々な予算配分」「2009マニフェストの検証」「出来ていない(と言われている)個別の政策について」「何故実現できていない政策があるのか」との項目を設けて、丁寧に説明しているので、投票前に目を通していただきたい。

さらに、「ハッシーブログ」や「活動報告」などもある。


民主党 空本誠喜氏の公式サイト

3人目は、空本誠喜氏の公式サイト(独自ドメインsoramoto.com)を訪問する。空本氏は、東芝に勤務、技術者としてエネルギー開発に従事、政治家に転身後は2003年に広島4区から初出馬。その後2005年も出馬するが、どちらも自民党の中川秀直氏に敗れて落選している。

2009年の3度目の出馬で中川氏を破り初当選。今回の選挙では、中国ブロックの比例と広島4区の重複候補。同区では引退した中川氏の後を継いだ子息の中川俊直氏と戦うことになる。

サイトのコンテンツは、「基本理念と活動範囲」「政策・主張」「トピックス」など、他にはブログなどやソーシャルメディアなどの利用もないようだ。

トピックスの最後の更新が6月27日の「消費増税採決での態度および見解」であり、今度の選挙に向けて、特にネットでのメッセージなどはないようだ。

民主党 三浦昇氏の公式サイト

最後に、三浦昇氏の公式サイト(独自ドメインn-miura.jp)を訪問。三浦氏は、1998年に自由党に入党し、藤井裕久氏のもとで3年間ボランティア活動を経験、2009年の衆院選では、山口3区と比例の重複立候補で落選した。

2011年に山口県議となったが、今年7月、民主党比例名簿の次点であった三浦氏の繰り上げ当選が決定したため、県議を辞職して国政に転身した。今回の選挙では、中国ブロックの比例単独候補である。ちなみに民主党の同ブロックの単独は三浦氏のみで。名簿は19番目。

サイトは「政策」と、トップページに「今週の活動」として簡単なメッセージが更新されているのみであり、シンプルな作りとなっている。

他に「まず皆さんに伝えたいこと」というバナーが貼られているが、最新が昨年の8月のもの、つまり衆議院議員となる前のものであり、サイト自体には見るものが少ないと言わざるをえないだろう。

調査総論

それではネット選挙力として4氏を総括してみよう。全員民主党、年齢も比較的近い40代の4氏だが、高井氏が最近フェイスブックを始めた以外は、ソーシャルメディアなどの活用は見られず、これまで日々の活動を、積極的にネットを通じて発信をしようとする意識が弱かったようだ。

残念ながら、空本氏と三浦氏に関しては、これまでの総括や選挙に向けてのメッセージなどを記したページが見つからなかったが、残る2氏はそれぞれしっかり自分の言葉で発信しているので、投票行動の一助になるはずだ。有権者にはぜひ訪問をおすすめしたい。

(ライター 大久保ゆか)


▼外部リンク

高井たかし(公式サイト)
http://www.takaitakashi.com/
高井たかし フェイスブック
http://www.facebook.com/takashi.takai.okayama

はしもと博明の政治活動(公式サイト)
http://www.happy-hassy.net/
はしもと博明 Happy-Hassyどっとネット
http://happy-hassy.jugem.jp/

空本せいき公式サイト
http://www.soramoto.com/

三浦のぼる オフィシャルページ
http://www.n-miura.jp/


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