結婚相手は選びたい放題? 「男性看護師」の職場恋愛事情について。

写真拡大

看護師といえば、女性の仕事というイメージが強い職業ですが、2002年の男女雇用均等法により男女の区別なく「看護師」と呼ばれるようになりました。不況による厳しい雇用環境が続く中で、安定した職業として看護職を希望する男子が増えつつあります。とはいえ、割合はまだまだ全体の約8%前後。今後の展望に未知数の多い職業ですが、メリットやデメリットからその将来像を検証してみました。

■“男性看護師は大モテ”というウワサ、その真偽は!?

「高校時代は地味でモテなかった人が看護学校ではべらぼうにモテていた」、「それほど格好良くなくても必ず彼女ができる」、「職場では女性看護師に大モテで結婚相手は選びたい放題」など、まことしやかに囁かれるウワサもある男性看護師という職業。現実はどうなのでしょうか。

「職場は女の園ですから、男ばかりの職場にいるよりはもちろん出会いの確率は高い。モテるといってもいいんじゃないでしょうか。職場恋愛が多く、男性看護師の9割以上が女性看護師と結婚していますよ」と話すのはある男性看護師。出会いのチャンスには恵まれており、他の職種より一歩リードといったところでしょうか。

しかし、一方ではこんな声も。

「いくら出会いが多いといっても、恋愛関係が公になってしまったり、倫理に反することをすれば職場での立場は確実に悪くなります。女性の多い職場ですからウワサも広まりやすいですよ」、「職場環境上、男性看護師はどうしても目立ちます。モテると勘違いしてしまいがちですが、うっかり勘違いすると職場で勘違い男の烙印を押され大変なことに。また、女性看護師にはしっかり者が多く、一度仕事ができないという評価を下されると全く相手にされません」。

恋愛には恵まれた職場環境とはいえ、やはり仕事ができることがモテる第一条件。そして、職場恋愛は周りに気づかれないようにというのが鉄則のようです。

■ 就職率はなんと、ほぼ100%

最近は男性も活躍できる職種として定着してきた看護職。近年は、求人も非常に増え、これほどの不況でも完全な売り手市場です。特に、大学病院や総合病院では積極的に採用しているという事実も。女性看護師と違って、出産・育児休暇をとる必要がないため、採用側から安定した労働力として期待され、また、力仕事の必要な場面においては女性看護師からも歓迎されるようです。

以前は、精神科病棟や手術室、ICUといった診療科に配属されることがほとんどでしたが、最近では産婦人科以外のさまざまな科に活躍の場が広がっています。世間では正社員になれない若い男性が増えているといいますが、男性の看護職に限っては、全く逆。景気に左右されず、働く側がより好条件、厚待遇の職場を選べ、転職の際もマイナスはなく、積極的に転職活動を行っても全く問題はないようです。こうしたことからも、男性看護師は時代に合った賢明な職業選択の一つといえそうです。

■ 気になる患者さんの反応は?

看護師といえば女性の職業という偏見が一部には残っており、依然として患者さんの中には男性看護師を敬遠する人ももちろんいます。女性患者が、男性看護師に入浴や排泄のケアをされるのを嫌がるのは仕方がないことでしょう。しかしその反面、男性患者からは同性同士の気安さがあると喜ばれていることも事実です。さらに30代の男性看護師からは驚くべきこんな声も。

「男性看護師は年配の女性患者さんのウケがとてもいいんです。病室を訪ねると『待ってたわよ!』と声をかけてくれたり、『若い男の子が来てくれると張り合いが出て、元気になるわ〜』なんて喜ばれたりすることも結構ありますよ」。今後、男性看護師がもっと増えれば偏見もなくなり、女性患者も男性医師の診察を受けるような感覚で、男性看護師に看護を受けるのが普通になってくるのではないでしょうか。

■ 気になる収入面は?

女性の職業としては断トツの高収入を誇る看護職ですが、これが男性ともなると実はそれほど年収は高くないのです。数字だけで見ると、平均で460万円前後と、意外にも一般企業に勤める男性の平均年収を少し上回る程度。一家を支える男性の年収として、また仕事内容が身体的にも精神的にもハードであることも考えると、残念ながら低いという印象をもたれるかもしれません。

でも、ちょっと待って! これは、男性看護師の人数自体が少ないこと、新しい職種であり一般サラリーマンより平均年齢が低い上、平均勤続年数も短く、管理職など責任ある立場にある人が少ないことなどが数字に反映されているからなのです。今後男性看護師の数が増え、年数を積み重ねていけば管理職への道も開け、平均年収もさらにアップしていくことが予想されます。

少数派である男性看護師は、モテる、モテない以前に、職場では良くも悪くも注目される存在であることは確かでしょう。女性の多い職場環境に飛び込む苦労は確かに否めないと思いますが、いずれ看護師の男女比率が半々くらいになる日がやってくるかもしれません。

リーマンショックのような金融危機が起ころうとも、どれほど円高になろうとも看護師なら安心です。いきなりのリストラで路頭に迷うこともありません。医療現場で看護師不在はあり得ませんから、未来永劫、患者さんのいる限り将来性のある職業であることは間違いなし。男性ならではの役割にも期待がかかる有望な職種といえそうです!
(エキサイトニュース編集部)