これで、クライアント側の設定変更は完了する。

最後に、クライアントPCの側で意図的に、NPSで規定した条件に合わない設定を行ってみた例を示す。

まず、クライアントPCをネットワークから切り離す。

物理的にケーブルを抜く方法が確実だ。

続いて、[コントロール パネル]-[セキュリティ]-[自動更新の有効化または無効化]をクリックする。

それに続いて表示する画面で[更新プログラムを確認しない]を選択して、自動更新を行わない設定にする。

これがすなわち「条件に合わない設定」だが、何が「条件に合わない設定」となるかは、前回に取り上げたシステム正常性検証ツールの設定に依存する点に注意したい。

ともあれ、その状態でネットワーク接続を再開する。

すると、NPSに設定した条件を満たしていないためにシステム正常性検証ツールが警報を発して、以下のバルーンを通知領域に表示する。

さらに、DHCPサーバから割り当てを受けたTCP/IPパラメータを確認してみる。

それには、[ネットワークと共有センター]で[状態の表示]をクリックすると表示するダイアログで[詳細]をクリックすればよい。

以下の画面例を見ると分かるように、サブネットマスクが「255.255.255.255」となっており、自分自身としか通信できないようになっている。

この状態で、通知領域にある[ネットワーク アクセス保護]のアイコンをダブルクリックするか、右クリックして、[ネットワークアクセス保護]を選択する。

すると、問題の内容を表示する画面が現れるので、画面に表示した内容を基にして、NPSサーバに設定した条件を満たせるように設定変更を行う。

もしもNPSの設定で自動修復を有効にしていれば、この作業は自動的に行うわけだ。

こうしてNPSサーバに設定した要件を満たすと、今度は以下のバルーンを表示する。

また、サブネットマスクも本来の「255.255.255.0」に変わり、LANへの接続が可能になる。