日韓スワップ通貨交換協定『凍結』で日の丸電気が大復活!?(1)
李明博・韓国大統領の竹島上陸や天皇陛下への謝罪要求を機に、日韓関係に暗雲が立ち込めてきた。差し迫った危機として浮上したのが、この10月末で期限切れを迎える日韓スワップ(通貨交換)協定の拡大措置への扱いだ。民主党の一部や自民党内には「拡大措置の継続など論外。即刻、やめるべし」との強硬論が渦巻いている。
この協定は日韓で通貨を融通し合う仕組み。20世紀末に起こったアジア通貨危機で韓国ウォンが大暴落し、国際通貨基金の管理下に入って救済措置を受けた教訓を踏まえ、2001年に日韓が緊急時に通貨を融通し合うことでスタートした。韓国は自国通貨のウォンを、日銀や財務省が外貨準備で保有する円やドルと交換できる。昨年10月、欧州債務危機の影響を危惧した日本と韓国は、限度額を従来の130億ドル(約1兆円)から700億ドル(約5兆5000億円)に拡大することを決定した。
「当時、韓国は欧州系の銀行が一斉に融資マネーを引き上げたことからウォン安に四苦八苦していた。そこで野田佳彦首相と李大統領のトップ会談で通貨スワップの大幅拡大を決めたのです。実際、韓国は交換で得た円やドルをウォン買いの為替介入に活用するなどウォン暴落を阻止できた。拡大措置の期限は1年間とし、その後の扱いは追って検討することになっていたのです」(金融情報筋)
関係者によると、協定の発足当初から日本の財務当局は「韓国からの通貨供給は全く想定していない」とされる。それでも韓国を助けるべく巨額の協定を結んだのは、韓国が日本からの輸出先としては中国、米国に次ぐ3番目の規模で「もし韓国経済がガタガタになれば、日本企業に飛び火しかねない」ための“保険”の色彩が強かった。
幸か不幸か、最近になって欧州系銀行の資金繰り懸念が後退し、ウォン相場も安定してきた。これを踏まえて日本の金融当局は10月末の期限切れに合わせて拡大措置を打ち切り、これまで通りの約1兆円に戻す計画だった。そんな折も折、韓国の李大統領が日本国民に“挑戦状”を叩きつけたとあっては、冒頭のように物議を醸さないわけがない。
安住淳財務相は8月17日の会見で「国民の感情を逆撫でし、看過ならない」と述べ、拡大措置の打ち切りを示唆。返す刀で同月24日から予定していた日韓財務対話を自らの判断で延期したことを明らかにした。
「財務相がそこまで熱くなったのには、大統領の侮辱的な言動に加えて明快な理由がある。韓国は昨年秋の拡大措置について『日本が先に提案した』と主張していますが、実際には韓国が申し入れた。泣きついた、といっても過言ではありません。それにもかかわらずシャーシャーと開き直られた以上は、拡大措置の打ち切りだけでなく、スワップ協定の凍結・破棄に踏み込んでも不思議ではない。それほど彼は怒り狂っているのです」(財務省担当記者)
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この協定は日韓で通貨を融通し合う仕組み。20世紀末に起こったアジア通貨危機で韓国ウォンが大暴落し、国際通貨基金の管理下に入って救済措置を受けた教訓を踏まえ、2001年に日韓が緊急時に通貨を融通し合うことでスタートした。韓国は自国通貨のウォンを、日銀や財務省が外貨準備で保有する円やドルと交換できる。昨年10月、欧州債務危機の影響を危惧した日本と韓国は、限度額を従来の130億ドル(約1兆円)から700億ドル(約5兆5000億円)に拡大することを決定した。
「当時、韓国は欧州系の銀行が一斉に融資マネーを引き上げたことからウォン安に四苦八苦していた。そこで野田佳彦首相と李大統領のトップ会談で通貨スワップの大幅拡大を決めたのです。実際、韓国は交換で得た円やドルをウォン買いの為替介入に活用するなどウォン暴落を阻止できた。拡大措置の期限は1年間とし、その後の扱いは追って検討することになっていたのです」(金融情報筋)
幸か不幸か、最近になって欧州系銀行の資金繰り懸念が後退し、ウォン相場も安定してきた。これを踏まえて日本の金融当局は10月末の期限切れに合わせて拡大措置を打ち切り、これまで通りの約1兆円に戻す計画だった。そんな折も折、韓国の李大統領が日本国民に“挑戦状”を叩きつけたとあっては、冒頭のように物議を醸さないわけがない。
安住淳財務相は8月17日の会見で「国民の感情を逆撫でし、看過ならない」と述べ、拡大措置の打ち切りを示唆。返す刀で同月24日から予定していた日韓財務対話を自らの判断で延期したことを明らかにした。
「財務相がそこまで熱くなったのには、大統領の侮辱的な言動に加えて明快な理由がある。韓国は昨年秋の拡大措置について『日本が先に提案した』と主張していますが、実際には韓国が申し入れた。泣きついた、といっても過言ではありません。それにもかかわらずシャーシャーと開き直られた以上は、拡大措置の打ち切りだけでなく、スワップ協定の凍結・破棄に踏み込んでも不思議ではない。それほど彼は怒り狂っているのです」(財務省担当記者)
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