日本科学者会議は25日、原発立地県の福井県敦賀市で第33回原子力発電問題全国シンポジウムを開きました。学者、研究者、市民ら約170人が参加。東京電力福島第1原発事故を引き起こした要因と被害状況、今後のエネルギー問題と電力供給などがテーマです。シンポジウムは26日まで。

 山本富士夫福井大学名誉教授が基調報告しました。山本氏は、「安全神話」と「原子力ムラ」がいかに形成されてきたかを、歴史的、政治的に解明しながら批判。それらを崩壊させていく論議と実践の必要性を強調し、「科学者会議も国民とともに、再稼働した大飯原発3、4号機の運転停止とすべての原発をなくすために運動を強めることが重要だ」とのべました。

 核・エネルギー問題情報センター事務局長の舘野淳・元中央大学教授は、福島第1原発事故の収束とはいえない現状を説明。とくに崩壊熱を冷却するためたまりつづける高濃度汚染水の問題などを指摘しました。

 伊藤宏之・福島大学特任教授は、福島県の現状と再稼働問題について話しました。

 同会議のエネルギー・原子力問題研究委員会委員長も務める野口邦和・日本大学准教授は、福島県の放射能汚染状況について報告。学校など除染をおこなったところの放射線量低下のデータもしめしながら、「除染を学校などから地域社会に広げていく必要がある。人が住んでいるところを優先的に除染すべきで、自治体まかせにせず、国が責任をもつべきだ」としました。