映画『ダークナイト ライジング』 (c)2012 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC

 公開当時、全米歴代2位というメガヒットを記録し、世界中で社会現象を巻き起こした『ダークナイト』から4年、「誰もが衝撃を受ける」とクリストファー・ノーラン監督が自信を持って贈る『ダークナイト ライジング』が7月24日より公開された。ゴッサムシティを舞台に前作を超える最後の戦いを繰り広げる本作で、『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』に続き、ブルース・ウェイン/ダークナイトを演じるクリスチャン・ベールに、本作に登場するキャラクターやノーラン監督について語ってもらった。

アン・ハサウェイなら「やれる」


――本作の脚本についてどう思いますか?クリスチャン・ベール(以下、クリスチャン):三部作の最後を飾るのにふさわしい内容の脚本だと思ったよ。描くだけの価値のある物語だったし、以前はクリストファー・ノーラン監督が果たして3本目を作るのかどうか定かではなかったけれど、今回の脚本を読んで、なぜ彼が3本目を作ろうとしたのか、よく理解できた気がしたんだ。

――前作でブルース・ウェイン/ダークナイトは、肉体的にも精神的にも大きな傷を負いましたが、今回のブルースはどうなっていますか?

クリスチャン:今回の彼もやはり肉体的、精神的に傷を負っている状態。前作で自らが選んだ決断のせいで苦しんでいるんだ。ゴッサムシティの希望のために選んだ道として短い間は問題なかったが、真実はやがて白日の下にさらされる。ブルースにとっては人生で最も厳しい時を迎えることになるんだ。自責の念に押し潰されるんだよ。そして、バットマンは姿を消してしまうのさ。

――そんな彼の前に、新たなキャラクターが現れて、事態が変化していきますよね。

クリスチャン:アン・ハサウェイ演じるセリーナは不作法で、気が強くて、厚かましくて、バットマンがブルースであることもお構いなしという女性なんだ。でもブルースは、彼女のそんなところに興味を抱いたんだよ。何しろ大勢の人に正体を隠しているだけに、彼にとって彼女は非常に興味をそそる、刺激的で、ユーモアのある女性として映るんだ。彼女は、再び人々の気力を蘇らせる人なんだよ。

――キャットウーマンを演じたアン・ハサウェイについてどう思いますか?

クリスチャン:最初のオーディションでの脚本の読み合わせの後、僕はすぐにノーラン監督の方を向いたんだ。というのも、彼はいつもカメラの横に立っているから、果たして僕の立っている位置から見えているものが、ちゃんと彼にも見えるかどうかわからなかったからね。僕は、「彼女ならやれる、彼女はわかっている」と彼に言ったよ。僕もバットスーツを通じてキャラクターの感情を伝える方法を体得しなくてはならなかったし、ブルースがこのスーツを着る理由も理解しなくてはならなかった。なにしろ、単にバットスーツを着てそこに立っているだけなら、ただの危険な人間だからね。でも、それが内なる怒りを秘めている人であるなら、少なくとも観客は共感してくれるんだ。アンならばセリーナというキャラクターがキャットウーマンになる理由も、クリスが作り出したそういう世界観も受け入れ、しっかりとそこに溶け込むことができると僕は確信したんだよ。

――そうした部分も含めて相性は抜群でしたね。

クリスチャン:どうもありがとう。まさにあの二人はお似合いの同族関係といったところだね。何しろブルースは、セリーナ以外に自分と同じような人間は知らないわけだからね。

バットマンの上をいく存在


――新キャラクターという点では、今回はかなりタフで屈強な敵が出現しましたね。今回の敵・ベインについてどう思いますか?クリスチャン:ベインは、情け容赦のない、制御不能の悪党なんだ。悪意に満ちている。何者も止めることのできない目的を抱いていて、この三部作で初めて遭遇するタイプの敵対者だ。肉体的にもバットマンの上をいく存在なんだよ。

――トム・ハーディは、このベイン役に何をもたらしたと思いますか?

クリスチャン:彼は、この役に強烈な熱意と圧倒的な執念をもたらしてくれたよ。優れた役者ならどんな役にも、そうしたものをもたらすことができるんだ。

――では、ミランダ・テート役のマリオン・コティヤールはいかがでしたか?

クリスチャン:本質的には、ミランダはブルースが一緒にいるべき女性なんだ。独立心旺盛で、彼の富からは何も求めておらず、彼から心を許すことができて、感性も似ている。条件だけ見てみれば、ブルースのパートナーにふさわしい人なんだよ。ところが、事態はそうでない方向に向いていってしまうんだ。

――マリオンも素晴らしい女優ですよね。

クリスチャン:その通りだ。監督は、この映画のために素晴らしいキャストを揃えたね。