主人戻るのをジッと待った犬、トラック降りたの気付かず離ればなれに。

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不注意は誰にでもある話だが、取り返しが付かないことにならないよう、特に肝心な物事には常日頃からしっかり気をつけておきたいもの。米国のある男性は先日、仕事でトラックを運転している途中で休憩所へ立ち寄った際に、後部座席にいると思っていた9か月の愛犬がトラックを降りていたことに気が付かないまま、目的地に向かって出発してしまった。数百キロ走ってようやくその事実に気付いた男性は警察へ連絡。ところが警察の対応に時間がかかり、2日経ってようやく動物愛護協会の職員が保護に向かうと、愛犬はトラックが止まっていた場所でジッと男性を待ち続けていたそうだ。

米紙ハンニバル・クーリアポストや米放送局CBS系列KCTVによると、うっかり愛犬を置き去りにしてしまったのは、アーカンソー州のトラック運転手マイケル・シューさん。6月1日、中古車をノースダコタ州へ運ぶため、愛犬ランボーを連れて北へ向かって走り続けていた彼は、ミズーリ州ハンニバルの休憩所に立ち寄った。そして再びハンドルを握ったシューさんは、愛犬が「後部座席にいる」と思い込んでそのまま出発。しかし、いつの間にか車を降りていたランボーは休憩所に取り残され、知らない土地で飼い主と離れ離れになってしまった。

一方のシューさんは順調に走り続け、ミズーリ州を超えてアイオワ州へ。ハンニバルから約270キロも離れて、ようやくランボーがトラックに乗っていない事態に気付いた。これには「絶望的になった」と話すシューさん。実は昨年10月、彼は可愛がっていたランボーの父親オリーを事故で失っていた。かなり可愛がっていたようで、「半年間仕事を休む」ほどショックを受けた彼だったが、その窮地を救ったのがランボーの存在だったのだ。以来、愛情を注いできただけに、自分の不注意で“ひとりぼっち”にさせたと分かり、激しく動揺したという。

ランボーが居なくなったのはハンニバルの休憩所からと気付いたものの、引き返したら納期に遅れ「仕事を失くす可能性を恐れた」というシューさん。やむなく北へ走り続ける代わりに、彼は休憩所のあるエリアを管轄するであろう警察へ捜索を求めて連絡を入れた。しかし「調べてみる」との返事をもらったあと、彼のもとに警察から連絡がないまま2日が経過。不安に耐えかね「泣いていた」という彼は6月3日朝、我慢できずに再び警察へ連絡すると、対応した警察官からは「管轄が違う」と説明されたそうだ。ただ「地元警察と動物愛護協会に連絡する」と約束し、2日経ってようやくランボーの捜索が行われる運びとなった。

そして動物愛護協会の職員が、シューさんが立ち寄った休憩所へ到着。するとランボーは飼い主が戻って来るのを信じるかのように、トラックが止まっていた場所に座り、じっと待ち続けていた。無事ランボーを保護した職員はシューさんに報告を入れ、迎えが来るまでのさらに2日間、協会で世話をしたという。

そして6月5日、仕事を終えたシューさんはまっすぐランボーが待つミズーリ州の動物愛護協会へ。トラックが大きすぎて協会周辺まで近寄れない彼のために、話を聞き付けたハンニバル・クーリアポスト紙の職員が送迎まで行い、シューさんとランボーは4日ぶりの再会を果たした。見知らぬ場所で「ナーバスになっていた」ランボーは、シューさんが呼び掛けると一目散に駆け寄り、体を震わせながら「鳴き声を上げ始めた」という。「パパがいなくて寂しかった?」と声を掛けたシューさんは、「ランボーがこんなに興奮したのは初めて」とも驚いたが、彼もまたランボーの所在が掴めない間は「眠れなかった」と打ち明けている。

無事再会を果たしたシューさんとランボーは、すぐに今度は東のテネシー州へ仲良く出発。愛犬を置き去りにして「大きなストレス」を経験した彼は、今後「ちゃんとトラックに乗っているかしっかりチェックする」と固く心に誓ったという。