8日、中国在住の日本人コラムニスト・加藤嘉一氏が著書の発売サイン会の席上で行った南京大虐殺に関する発言が大きな波紋を広げている。サイン会の主催であり、同書の版元でもある出版社は、これを収束するために声明を発表した。写真は加藤嘉一氏。

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2012年6月8日、中国在住の日本人コラムニスト・加藤嘉一氏が著書の発売サイン会の席上で行った南京大虐殺に関する発言が大きな波紋を広げている。サイン会の主催であり、同書の版元でもある出版社は、これを収束するために声明を発表した。

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加藤氏は先月20日、自著「致困惑中的年軽人」の発売に伴って、江蘇省南京市のある書店でサイン会に出席した。その際、ファンからの質問に答え、「南京大虐殺の真相については不明である」といった主旨で日中両国に一考をうながす発言を行った。これについて、中国国内ではインターネットを中心に抗議が殺到。今後、全国複数個所の書店で予定されていた同氏のサイン会を中止するよう求める声も挙がった。以下は、出版社による声明の一部を抜粋して要約したもの。

「今回の加藤氏の発言内容に対し、不快感を持たれた方が多数いらっしゃることについて、当社としても問題視しております。いかなる作家や著者の個人的言動について干渉する権利を持たないとはいえ、当社の催事で発生した騒動であることには変わりはなく、読者の皆さんに心より謝罪したい所存です。騒動の詳細について把握に努めますと同時に、今後予定していたサイン会については中止することを決定いたしました。国内で一定の影響力を有する出版社として、我々はあらゆる思想や言論を許容し、多元的な文化を支持する方針ではありますが、それでも中国の一民間企業として、民族的感情というものを最低限のモラルとして有しております。中国が日本に侵略された歴史、ひいては第二次世界大戦の記憶というものは、永遠に忘れ去ってはならないものであり、軍国主義や独裁政治に対する警鐘を鳴らし続けるものであります」。(翻訳・編集/愛玉)