「竜馬がゆく」や「坂の上の雲」の著者として知られている司馬遼太郎さん。実はこの名前はペンネーム☆ 本名は福田定一(ふくだ ていいち)というのです。

 司馬遼太郎というお名前!

 どのような意味が込められているのでしょうか?

 大学時代、司馬遼太郎さんが夢中になったものが「司馬遷(しばせん)」(紀元前145 − 不明)が書いた「史記」という中国の歴史書です。

 この史記とは、黄帝(紀元前2510年〜紀元前2448年)という人物が中国を統治していた時代から、前漢の皇帝だった武帝(紀元前156年〜紀元前87年)までのお話が書かれてる歴史書です。

 司馬さんは史記を読んで思いました。

 「これは凄い!とてもじゃないけど史記を書いた司馬遷には歯が立たない」

 小説を書くきっかけとなったのが戦争です。

 1943年、学徒出陣により大学を仮卒業し、入隊する事になりました。

 しかし、戦争が終わった22歳。

 「なぜ馬鹿な戦争をするのか? いつから日本人は馬鹿になったのか?」という思いを、自分への手紙を書き送るようにして小説を書いていたそうです。

 1955年、「名言随筆・サラリーマン」を本名で出版。

 1956年、「司馬遼太郎」を名乗るようになりました。

 「自分は小説家になったけれど、大学の時に読んだ司馬遷の本は凄かった。自分がいくら頑張っても、司馬遷のような本はかけないだろう。司馬遷には遼(はる)かに及ばない。」

 という理由で 「司馬遼太郎」というペンネームにしたのです。(情報提供:安田雑学 編集担当:水野陽子)