湖南省長沙市では、約900年前の南宋(なんそう)初期に建設された城壁の移転作業が行われている。都市開発の工事現場で見つかったが、一部を除き別の場所に移して保存することになった。

写真拡大

 湖南省長沙市では、約900年前の南宋(なんそう)初期に建設された城壁の移転作業が行われている。都市開発の工事現場で見つかったが、一部を除き別の場所に移して保存することになった。中国新聞社が報じた。

 同市内の万達広場の工事現場で、古い城壁120メートル分が出土した。最も古い部分は南宋(なんそう)時代(1127−1279)で、長沙の城壁と湘江の河岸の関係の、元・明・清・中華民国までの長期にわたる変遷を知ることができるという。

 城壁のうち約23メートルの部分は現場で保存されることになった。特に保存状態がよいのは約20メートルの部分という。

 湖南省における考古学上の発見としては、紀元前2世紀に作られた「馬王堆漢墓」が有名。長沙市の城壁については「馬王堆漢墓に匹敵する価値がある」と評価する専門家もいる。(編集担当:如月隼人)