お笑いコンビ「オセロ」の中島知子さんが2012年2月末までに、女性占い師と同居していた都内の自宅マンションから離れ、親族らに保護されたとスポーツ紙各紙が報じた。占い師とその親族らも、すでにマンションから姿を消した模様だ。

「救出」情報に安堵のムードも広がっているが、中島さんがかかった「マインドコントロール」を解くのは容易ではないとの見方が強い。さらに下手をすれば「また別のマインドコントロールにかかる」可能性も指摘されている。

占い師女性らは姿消す

3月3日付のスポーツ紙報道などによると、中島さんが事務所として借りていたマンションの家賃滞納訴訟の敗訴が決まった2月28日前後、所属事務所関係者らが自宅マンションを訪れ、2時間の説得の末に中島さんを占い師女性と引き離し、マンションから連れ出したという。現在は都内のホテルで、父親や関係者から改めて説得を受けているようだ。

中島さんの母親も3月1日、報道陣に対し「もうちょっとしたらわかります」「(中島さんは)元気、大丈夫です」と話しており、この時点ですでに中島さんの「救出」は水面下で成功していたと見られる。

食料を手に報道陣の前にたびたび姿を見せていた占い師の親族と見られる女性も2月28日を最後に現れず、占い師女性らもすでにマンションを去った模様だ。

たびたび中島さんの身を案じる発言をしてきた芸能レポーターの井上公造さんは3月4日のブログで、

「まだまだ時間はかかりますが大きな大きな前進です」
「焦らず中島さんが笑顔になる日を待ちましょう」

と喜び、テリー伊藤さんも4日放送の「サンデージャポン」(TBS系)で、「大きな一歩ですね。占い師軍団も逆に言うと、早く中島さんから離れてとっとと次に行きたかったのかも」と述べるなど、芸能界にはひとまず中島さんの「救出」情報に一安心する声が広がった。

西川史子「受け入れ側もカウンセリング必要」

一方で、まだ決して楽観はできない、との見方も強い。

同じ「サンデージャポン」コメンテーターの女医・西川史子さんは、「これだけ強いマインドコントロールなんて簡単には解けない」とした上で、「また違うマインドコントロールで、別の人に行ってしまうかもしれない。連れて帰ってきたといってもまた同じことになる」と懸念を示し、中島さん、そして家族など受け入れる側双方へのカウンセリングの重要性を指摘した。

カルト問題に詳しく、関係者から中島さんの占い師女性への相談内容も聞いたという参議院議員でジャーナリストの有田芳生さんも3日のブログで、

「何度も強調してきたが残念ながら家族の力では説得できない。かといってマインドコントロールからの開放を実現するために、『新たな依存対象』になるような人物によるカウンセリングが行われるとすれば本質的解決にはならないことである」

と記し、「ことは人間の精神にかかわることである。あらゆるプライドを捨て去って冷静に対処しなければ問題はこじれる」とアドバイスしている。