また、経営面でも大きな効果を生んだ。鈴木隆の加入がきっかけとなり、ユニフォームの背中とパンツスポンサーが決定。パンツにスポンサーがつくのは実に5年ぶりである。経営難に苦しみ続けてきたクラブに久々に明るい光が差し込んだのだ。その結果、11年度は黒字決算となり、さらに12年度の運営予算は11年度より約5千万円アップとなる見込み。強化費も約25%増が予定されており、今まで以上にチーム強化に力を入れることができるという。

■プレーオフが実施される2012シーズン、水戸は台風の目になれるか

水戸は毎年多くの主力選手が移籍してしまうのが恒例となっているが、クラブの変化を選手たちは感じ取っており、「来年はクラブも経営面が改善され、選手も補強すると聞いています。だから、来季もこのチームに残ることとしました」と語った主力選手をはじめ11年の主力の多くが残留する方向だという。1年間かけて土台を築いたチームに新たな戦力を加えてさらなる積み上げを行うことができそうだ。今までの水戸にはなかった状況が作られようとしている。

そして、注目の鈴木隆の去就だが、12年度も水戸でプレーすることとなるだろう。「ちゃんと金額を提示する」と沼田邦郎社長が言うように、アマチュア契約でなく、今年はプロ契約を結んでピッチに立つこととなる。昨年、復帰してすぐに抜群の働きを見せただけに、12年はシーズン通してどんな活躍を見せてくれるのか。期待は膨らむばかりだ。

11年最後の試合となった天皇杯4回戦FC東京戦後、鈴木隆は目を輝かせながらこう口にした。「個人的には水戸に加入してから充実していたし、楽しかった。難しいこともいろいろあったけど、最後まで自分たちの戦いを貫けた。それは来年につながると思う。若い選手たちは成長しているし、来年が楽しみ」。

プレーオフ圏内の6位までにJ1昇格の可能性がある12年のJ2。鈴木隆行加入により飛躍への機運が高まっている水戸が、台風の目になりそうな予感が漂っている。

■著者プロフィール
【佐藤拓也】
1977年生まれ。北海道生まれ、横浜育ち。日本ジャーナリスト専門学校卒業後、フリーランスのライターとして活動を開始。その後、「EL GOLAZO」や「J’sGOAL」、「週刊サッカーダイジェスト」「週刊サッカーマガジン」「スポーツナビ」などサッカー専門媒体に執筆。現在はJ2を中心に様々なカテゴリーを取材して回っている。

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