『ポルノ雑誌の昭和史』(著・川本耕次)

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ちくま新書から『ポルノ雑誌の昭和史』(著・川本耕次)が2011年10月発売された。かつて「ロリコンブーム」の火付け役と呼ばれた編集者が自らの体験を交えて語る、戦後ポルノ雑誌の興亡史だ。

エロ本を求めて自販機に列が…

著者の川本さんが「エロ本」業界に飛び込んだのは1970年代後半。当時、自動販売機売りのポルノ雑誌、通称「自販機本」がブームを迎えつつあり、そんな自販機本を制作する「アリス出版」に入社した川本さんは編集者、カメラマン、モデルとの交渉など一人何役もこなしながら雑誌作りに奔走する。

川本さんが手がけた「少女アリス」には漫画家・吾妻ひでおさんも連載を持ち、「ロリコンブーム」の代名詞として自販機の前に行列ができるほどの人気を博する。アリス出版も急拡大を遂げるが、やがて時代はさらに過激な「ビニ本」、さらにはアダルトビデオへと移っていく。

規制の中でいかに際どい写真を撮るか

本著の中で川本さんは「エロ本」作りの現場を、旅先で出会った「永遠に勝てない闘いを続けるゲリラ」たちの姿になぞらえる。規制の輪から逃れながらいかに際どい写真を撮るか。「素人」のモデルたちをいかに脱がすか――本著では川本さんを含めた、出版という戦場を闘った「ゲリラ」たちの姿が活写されている。

新書版、208ページ。定価777円。