秋競馬がスタートし、続々と有力馬たちが始動し始めた。

 古馬路線では春のグランプリホース・アーネストリーが59kgを背負ってオールカマー(GII)を快勝、この秋もブエナビスタとこの2頭が古馬路線の中心となりそうだ。脅かす存在としては、成長期の4歳馬で朝日CCを制したミッキードリームが注目株と、『デイリー馬三郎』吉田順一氏は見ている。

「着差を広げて勝つタイプではないが、他馬と叩き合いで抜群の勝負根性を発揮でき混戦に強い。メンバーが強化されても相手なりに走れるのは強み」

 そして3歳牡馬クラシックでは、2冠馬・オルフェーブルが神戸新聞杯(GII)でダービー2着馬・ウインバリアシオン、3戦無敗のフレールジャックらライバルたちを一蹴。05年ディープインパクト以来、史上7頭目の3冠馬誕生へ視界は良好だ。

 3歳牝馬路線に目を移すと、4戦無敗のレーヴディソールがエリザベス女王杯から復帰予定。桜花賞馬・マルセリーナ、オークス馬・エリンコートとどこで直接対決するか、注目である。ただ、夏に急成長するのが3歳馬。トールポピーの全妹・アベンチュラもその一頭で、春シーズンを棒に振った後、復帰した8月に古馬混合レースのクイーンSを勝っている。

「ここで破ったコスモネモシン、レディアルバローザ、アプリコットフィズは次走の牡馬混合重賞でいずれも好走してます。同世代だけで戦ってきた旧勢力組とは地力と経験値が違うはず」(レーシングライター・辻三蔵氏)

 また2歳路線では、牝馬に大物の予感を感じさせる馬が現れた。小倉2歳Sを制したエピセアロームだ。

「牝馬ながら父ダイワメジャー同様スピードにパワーを兼ね備え、一瞬の決め手よりはスピードの持続力とパワーでねじ伏せるレースぶり。適度なクッションがあり距離には融通が利くタイプ。マイル戦を勝って転戦という点からも、今までの小倉2歳S勝ち馬とは違う印象。この馬は阪神JFはもちろん来年の桜花賞まで突っ走れる逸材ですよ」(吉田氏)

 また今年は内田博幸や松岡正海などの有力騎手がケガで戦線離脱するなどして、ジョッキーの勢力図に大きな変化が起きている。なんといっても最注目株は、一時、関東リーディングに躍り出た田辺裕信(美浦・小西一男厩舎)だ。

「もともと玄人受けする腕はありながら、騎乗馬の質にあまり恵まれてこなかった」というのがこれまでの評価だったが、今年はこれまでの努力が認められて、乗り馬の質も上昇。特に関西の調教師からの騎乗依頼が一気に増えたのが大きい。4月に、デビュー10年目にして初重賞勝利を挙げると、この9月にはセントウルSも制覇と、乗りに乗っている。

 また、若手では昨年デビューの川須栄彦(栗東・フリー)の躍進ぶりも目を見張るものがある。昨年は年間で18勝だったのが、今年はすでに65勝を超える活躍。まだまだ減量騎手という先入観も手伝ってか、1番人気になりにくく、配当面でもオイシイ存在だ。

「フリーになって、ローカル競馬に重きを置き、年明けからの小倉で一気にブレイクしました。メンバー構成などを熟考し展開をしっかり読んで、馬の持ち味&特性を考えてレースを運んでいるのは2年目の騎手とは思えない達者ぶりですよ」(吉田氏)

 馬だけでなく、この騎手たちにも注目してみよう。

(取材/土屋真光)【関連記事】
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