左から宮崎あおい、堺雅人 (撮影:野原誠治)

 ある日、スーパーサラリーマンだった“ツレ”が「死にたい!」ってつぶやいた! 一体どうしちゃったのツレ? “ツレ”がうつ病になったことがきっかけで、成長していく夫婦の姿を描いた大人気・コミックエッセイ「ツレがうつになりまして。」。とかく暗くなりがちなうつ病というテーマをユーモアたっぷりにアッケラカンと吹き飛ばす原作の良さをそのままに、宮崎あおい&堺雅人のコンビで待望の映画化を果たした。難しいテーマであるうつ病をほんわかハッピーに演じきった二人は、大河ドラマ「篤姫」続き、二度目の夫婦コンビ。今回は、撮影秘話や演じた夫婦役についてじっくりと話をうかがった。

――役者同士として、以前共演された「篤姫」の時には知らなかった一面を今回の共演を通して知ることが出来た部分はありますか?

堺雅人(以下、堺):僕は、撮影の合間に結構本を読むんですけど、「篤姫」の時はそんなに読んでなかったんですよ。でも、今回は、ずっと読むようにしていたんです。そうしたら、あおいちゃんが、ちょこんと隣で一緒に本を読むことが結構多くて。「あれ? こんなに読書家だったかな?」と思いましたね。それに、すごいスピードで次々と本を読んでいくので、「この人何でも興味がある人なんだな」と、それが意外な一面でした。

――同じ本を読んでいるのですか?

:好みは全く違うんですよ。僕はノンフィクションが好きで、あおいちゃんはどちらかというと現代日本小説を読まれるのでおもしろいです。
宮崎あおい(以下、宮崎):私も「篤姫」の時は本を読んでいなくて、絵を描いていたんですよね。スタジオに入る時にカンカンに入ったペンとノートを持って、ずっと真っ暗なスタジオの中で絵を描いていました。現場によっては本を読んだりもするんですけど、全然進まない現場もあれば、今回は、特に待ち時間が長かった訳ではないのにすごく読みました。穏やかでしたよね。
:穏やかだった。二人がずっと本を読んでいるっていうのは、本当に不思議な画でしたよ。
宮崎:ほとんど会話もなく。
:なくね(笑)。

――宮崎さんが堺さんの横にちょこんと座って読まれていたのは、今回夫婦役を意識してのことですか?宮崎:基本的に二人だけのシーンが多いので、スタッフさんが用意してくれている椅子も並んでおいてあるというのもあるんですけど、夫婦の設定の時などはなるべく相手の役者さんのそばにいたいなと思うんです。でも、今回はそれを思うこともなく自然と一緒にいられたというか、一緒にいるのが当たり前でした。会話をしていなくても全然気を遣わないし、むしろ安心するんです。
:しゃべらなくて済むって、すごくありがたいかもしれないですよ。それでも、お互い別に退屈しない。
宮崎:疲れない。
:うん、疲れない。