最近「女子校育ち」というキーワードが話題になっている。発信源はコラムニストの辛酸なめ子さんが3月に上梓した同名の新書。自身も中高一貫の女子校に通った彼女が書いたのは、「女子校育ち」な人々に共通する特徴と、あまりに衝撃的な女子校の実情だ。

「例えば『桜蔭の子は妄想がすごい。まじめな子ほどオナニーとかしてそう』と出身者が教えてくれましたし、超お嬢様学校として知られる田園調布雙葉でも、フランス書院文庫やエロマンガの貸し借りが盛んに行われていたそうです。他の女子校出身者に聞いても、口にするのがはばかられるほどの下ネタや妄想ネタが後を断たないんです」

「女子校」という言葉にまつわる「清楚」で「マジメ」な"秘密の花園"というイメージこそが妄想であり、そこに囚われるほど実態とかけ離れてしまうというのだ。

「ミッション系の学校の出身者には、『毎日の礼拝時に聖書のなかのいやらしい単語――「割礼」、「姦淫」、「肉欲」などを探す』という人もいましたし、他にも教室でマイルーラを溶かす実験をしたり、なかには授業中に放尿......」

 えっ......。

「わ、私の話で言えば、家には『友達の家で勉強会』と言い残して、学校の用具入れに潜んで学校に泊まったり、学校の冷水器に勝手に茶葉を入れて水出し茶を作ろうとしてみたり。もっとも、その後に故障したのか業者が修理に来ていましたが......」

 若干極端な例のような気もしないでもないが、『女子校育ち』の実態は、「女子校」のイメージと乖離しているのは間違いなさそうだ。

「レディー・ガガ、オノ・ヨーコ、YOU、松任谷由実......。みな、女子校出身者だと思うと何か通じるものがあるような......。女子力をストレートに押し出しすぎず、同性に対してフレンドリー。計算もできるんですが、どこか天然っぽいというか、周囲から理解されづらい行動を取ってしまうという特性がある気がします。私も女性として見られることへの羞恥心があって、ついつい初対面の相手を前に下ネタを連発してしまうことが......」

 もし生まれ変わってもまた女子校に通いたいですか?

「はい。ニューヨークのアッパーイーストサイドの女子校に通いたいです。The Spence School(スペンス校)というグウィネス・パルトローの出身校に入って、学園の女王みたいな人の取り巻きになりたいんです! なぜ取り巻きかって? トップにいて下克上が起きたら学園で生きていけなくなりますから(笑)」

 執筆中にOGを対象に行ったアンケートでも生まれ変わっても女子校に行きたい、という声が多かったという。


 (後編へ続く)

しんさん・なめこ●1974年東京都千代田区生まれ、埼玉育ちの漫画家・コラムニスト。女子校からセレブまで、女性の持つ"業"を探求し続けている。近著に『女子校育ち』(ちくまプリマー新書)、『無銭ひとり散歩』(コアマガジン)、『開運するためならなんだってします!』 (講談社プラスアルファ文庫)など

 取材・文=松浦達也(馬場企画)



『レディー・ガガも女子校育ち! なめ子、来世ではニューヨーク進出も!?』
 著者:辛酸なめ子
 出版社:筑摩書房
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