有毒ミルクから人造卵まで、中国では子供の健康を脅かす有毒食品事件が後を絶たない。しかし、問題は食品だけではない。国際環境保護団体・グリーンピースはこのほど、子供が大好きな塩化ビニール製玩具にも、人々を不安に陥れるような有毒物質が含まれることを突き止めた。ボイス・オブ・アメリカ(VOA)中国語版が伝えた。

 グリーンピースは先月、北京、上海、広州、香港の4都市で、水鉄砲、浮輪、幼児用プール、おしゃぶりなどの塩ビ製玩具30個に対して検査を行った。30個のうち21個からフタル酸エステルという環境ホルモンを検出した。検出率は何と70%。この環境ホルモンは、人の内分泌系をかく乱する作用があり、子供の発達に悪影響を及ぼす恐れがあるという。

 グリーンピースの武毅秀主任は、「成長中の子供の体内では、免疫系統や性的発達を含む内分泌系が極めてダイナミックに変化している。この成長過程にホルモン物質が浸入した場合、身体発達に対して大きなマイナス影響が及びうる」と指摘した。

 欧米では、子供用品に使用されるフタル酸エステルの含有率は0.1%以下と定められている。今回グリーンピースが検出した問題製品21個のうち、19個の含有率は10%を上回り、最高で43.1%に達した。中国も昨年、フタルエステルの使用制限に関する規定を出したが、規制の対象は玩具の塗料に限られていた。ますます厳しくなる欧米の玩具安全基準は、中国の玩具メーカーにとって悩みの種となっており、原材料の仕入コストが大幅に上昇、採算を合わせるのは至難の業だとこぼしている。

 グリーンピースは、中国政府は関連法律を早急に制定し、子供用品へのフタル酸エステルの使用を禁じると同時に、化学製品の管理を強化し、子供の健康を損なう恐れのある有毒有害物質の使用を制限、最終的には完全に禁止すべきだと訴えている。(編集担当:松本夏穂)



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