【広島×仙台】 好調を持続する李忠成
■ 開幕戦
2011年のJ1の開幕戦。昨シーズン7位のサンフレッチェ広島と、昨シーズン14位のベガルタ仙台の対戦。広島はオフにDF槙野がケルンに移籍したが、京都からDF水本を獲得。DF槙野の代わりに左ストッパーに入るDF水本のパフォーマンスに注目が集まる。
対する仙台は、オフにFWマルキーニョス、FW柳沢、MF松下、MF角田ら即戦力クラスを補強し、注目の存在となった。新戦力のフィット具合が気になるところである。
ホームの広島は<3-6-1>。GK西川。DF森脇、中島、水本。MF森崎和、青山敏、ミキッチ、山岸、高萩、森崎浩。FW李忠成。FW佐藤寿はインフルエンザのため欠場し、FW李忠成の1トップ。グルジア出身で背番号「10」を背負うMFムジリはベンチスタートとなった。
対する仙台は<4-2-2-2>。GK林。DF菅井、曹秉局、鎌田、朴柱成。MF高橋、角田、関口、梁勇基。FWマルキーニョス、赤嶺。京都から加入のFW柳沢はベンチスタートとなった。
■ スコアレスドロー
試合の前半は仙台ペース。FW赤嶺とFWマルキーニョスの2トップを中心にゴールに迫る。ホームの広島はFW李忠成を起点に攻め込んでいくが、なかなかチャンスを作れず。前半は0対0で折り返す。
後半になると、広島のポゼッション率が高くなって、広島が攻め込んでいく。ストッパーのDF水本も左サイドを駆け上がって攻撃参加できるようになる。しかし、ゴールは生まれない。広島は後半29分にMFムジリを投入し先制ゴールを狙うが、あまりボールに触ることが出来ず。仙台は後半24分にセットプレーからDF曹秉局が会心のヘディングシュートを放つが、ゴール前のMF山岸に当たってしまう不運に見舞われる。最大のチャンスを逃す。
結局、試合はそのままスコアレスで終了。両チームともに勝ち点「1」を獲得した。
■ 新2トップ
仙台は鹿島から加入のFWマルキーニョスが先発出場。FW赤嶺と2トップを組んだが、思った以上にフィットしていた。FW赤嶺がゴール付近に構えて、その周りをFWマルキーニョスが動くというイメージであるが、FW赤嶺がしっかりと中央で起点になって、惜しいシュートシーンもあった。
オフに大量補強をした仙台は、FW中島、FW中原、FW柳沢もいるが、やはりこの二人のコンビに落ち着きそうであり、J2時代の2009年からフォワード・コンビに物足りなさが残った仙台にとっては待望の2トップといえる。FW赤嶺はFC東京時代はゴール前で仕事をするタイプであり、ゴール前以外はあまり関与しない選手だったが、この試合はゴール前以外でも効果的なプレーを見せており、フォワードとしての幅が広がっている印象を受けた。
2列目のMF梁とMF関口のコンビは計算できるので、2トップが怪我なくシーズンを過ごすようだと、仙台の上位進出も不可能ではなくなる。
■ ダブルボランチは?
気になるのは「ダブルボランチ」で、京都から移籍のMF角田と鳥栖から移籍して2年目のMF高橋のコンビとなった。さらに、昨シーズンのレギュラーのMF斉藤、MF富田がいて、MF田村やMF松下もボランチでプレーできる。もちろん、新外国人のMFマックスもいて、ポジション争いはし烈である。ただ、飛び抜けた選手はいないので、誰を軸にするかは「悩むところ」である。
実績のあるMF斉藤とMF富田でも問題ない気はするが、MF高橋の運動量の多さも捨てがたく、今年は、フォワードがしっかり前線で起点になれそうなので、3列目から攻撃に参加することが得意なMF高橋というのも面白い。ただ、この試合は、広島があまりダブルボランチにプレッシャーをかけておらず、フリーに近い状態でボールを回すことが出来たのはあまり問題にならなかったが、MF角田とMF高橋のダブルボランチになると、ボール回しがスムーズでなくなる可能性は高い。
■ 好調を持続する李忠成
一方の広島はFW佐藤寿が欠場したため、FW李忠成の1トップとなった。昨シーズン、FW佐藤寿の離脱中にポジションを奪って日本代表まで上り詰めたFW李忠成とFW佐藤寿をどう共存させるかが、今シーズンの大きなポイントであるが、この日は、昨シーズン後半と同様に「FW李忠成の1トップ」になった。
アジアカップ決勝のゴールで、一躍「注目の存在」となったFW李忠成であるが、昨シーズンからの好調を維持しており、惜しいシュートもあって仙台に脅威を与えた。感心させられるののは「シュートシーン以外」のプレーであり、ポストプレーも正確で、すべてのプレーに落ち着きが感じられて、「一段上のレベル」になったような印象である。
思い出してみると、FW佐藤寿が離脱するまでは「広島でノーゴール」が続いており、広島のサッカーにフィットする気配もなく「不遇の時」を過ごしていた。それが、今や日本代表であり、最も注目されるJリーガーの一人となっている。ここ半年ほどで立場は大きく変わってしまった。これほどの変化を誰が予想できただろうか。
■ 注目のムジリ
注目のMFムジリであるが、残念ながらボールタッチもほとんどなくて、どういう選手なのかは全く分からなかった。噂では「運動量は少ないがテクニックがある古典的な10番タイプ」ということであり、広島のサッカーに合うのか、合わないのかという点が気になるが、その評価はお預けとなった。
FW佐藤寿が戻ってくると、FW李忠成か、FW佐藤寿のどちらかがシャドーに入る可能性が高くなるので、ポジション争いはし烈であるが、毛色の違うMFムジリのような選手が入ると、大きな変化が生まれる可能性がある。今後、注目しておきたい存在である。
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第09位 2010/12/20 槙野智章の海外移籍に関して
第10位 2010/10/02 【京都×広島】 復活の李忠成
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対する仙台は、オフにFWマルキーニョス、FW柳沢、MF松下、MF角田ら即戦力クラスを補強し、注目の存在となった。新戦力のフィット具合が気になるところである。
ホームの広島は<3-6-1>。GK西川。DF森脇、中島、水本。MF森崎和、青山敏、ミキッチ、山岸、高萩、森崎浩。FW李忠成。FW佐藤寿はインフルエンザのため欠場し、FW李忠成の1トップ。グルジア出身で背番号「10」を背負うMFムジリはベンチスタートとなった。
対する仙台は<4-2-2-2>。GK林。DF菅井、曹秉局、鎌田、朴柱成。MF高橋、角田、関口、梁勇基。FWマルキーニョス、赤嶺。京都から加入のFW柳沢はベンチスタートとなった。
■ スコアレスドロー
試合の前半は仙台ペース。FW赤嶺とFWマルキーニョスの2トップを中心にゴールに迫る。ホームの広島はFW李忠成を起点に攻め込んでいくが、なかなかチャンスを作れず。前半は0対0で折り返す。
後半になると、広島のポゼッション率が高くなって、広島が攻め込んでいく。ストッパーのDF水本も左サイドを駆け上がって攻撃参加できるようになる。しかし、ゴールは生まれない。広島は後半29分にMFムジリを投入し先制ゴールを狙うが、あまりボールに触ることが出来ず。仙台は後半24分にセットプレーからDF曹秉局が会心のヘディングシュートを放つが、ゴール前のMF山岸に当たってしまう不運に見舞われる。最大のチャンスを逃す。
結局、試合はそのままスコアレスで終了。両チームともに勝ち点「1」を獲得した。
■ 新2トップ
仙台は鹿島から加入のFWマルキーニョスが先発出場。FW赤嶺と2トップを組んだが、思った以上にフィットしていた。FW赤嶺がゴール付近に構えて、その周りをFWマルキーニョスが動くというイメージであるが、FW赤嶺がしっかりと中央で起点になって、惜しいシュートシーンもあった。
オフに大量補強をした仙台は、FW中島、FW中原、FW柳沢もいるが、やはりこの二人のコンビに落ち着きそうであり、J2時代の2009年からフォワード・コンビに物足りなさが残った仙台にとっては待望の2トップといえる。FW赤嶺はFC東京時代はゴール前で仕事をするタイプであり、ゴール前以外はあまり関与しない選手だったが、この試合はゴール前以外でも効果的なプレーを見せており、フォワードとしての幅が広がっている印象を受けた。
2列目のMF梁とMF関口のコンビは計算できるので、2トップが怪我なくシーズンを過ごすようだと、仙台の上位進出も不可能ではなくなる。
■ ダブルボランチは?
気になるのは「ダブルボランチ」で、京都から移籍のMF角田と鳥栖から移籍して2年目のMF高橋のコンビとなった。さらに、昨シーズンのレギュラーのMF斉藤、MF富田がいて、MF田村やMF松下もボランチでプレーできる。もちろん、新外国人のMFマックスもいて、ポジション争いはし烈である。ただ、飛び抜けた選手はいないので、誰を軸にするかは「悩むところ」である。
実績のあるMF斉藤とMF富田でも問題ない気はするが、MF高橋の運動量の多さも捨てがたく、今年は、フォワードがしっかり前線で起点になれそうなので、3列目から攻撃に参加することが得意なMF高橋というのも面白い。ただ、この試合は、広島があまりダブルボランチにプレッシャーをかけておらず、フリーに近い状態でボールを回すことが出来たのはあまり問題にならなかったが、MF角田とMF高橋のダブルボランチになると、ボール回しがスムーズでなくなる可能性は高い。
■ 好調を持続する李忠成
一方の広島はFW佐藤寿が欠場したため、FW李忠成の1トップとなった。昨シーズン、FW佐藤寿の離脱中にポジションを奪って日本代表まで上り詰めたFW李忠成とFW佐藤寿をどう共存させるかが、今シーズンの大きなポイントであるが、この日は、昨シーズン後半と同様に「FW李忠成の1トップ」になった。
アジアカップ決勝のゴールで、一躍「注目の存在」となったFW李忠成であるが、昨シーズンからの好調を維持しており、惜しいシュートもあって仙台に脅威を与えた。感心させられるののは「シュートシーン以外」のプレーであり、ポストプレーも正確で、すべてのプレーに落ち着きが感じられて、「一段上のレベル」になったような印象である。
思い出してみると、FW佐藤寿が離脱するまでは「広島でノーゴール」が続いており、広島のサッカーにフィットする気配もなく「不遇の時」を過ごしていた。それが、今や日本代表であり、最も注目されるJリーガーの一人となっている。ここ半年ほどで立場は大きく変わってしまった。これほどの変化を誰が予想できただろうか。
■ 注目のムジリ
注目のMFムジリであるが、残念ながらボールタッチもほとんどなくて、どういう選手なのかは全く分からなかった。噂では「運動量は少ないがテクニックがある古典的な10番タイプ」ということであり、広島のサッカーに合うのか、合わないのかという点が気になるが、その評価はお預けとなった。
FW佐藤寿が戻ってくると、FW李忠成か、FW佐藤寿のどちらかがシャドーに入る可能性が高くなるので、ポジション争いはし烈であるが、毛色の違うMFムジリのような選手が入ると、大きな変化が生まれる可能性がある。今後、注目しておきたい存在である。
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