浙江省金華市内のマンション1室で2月26日午前2時ごろ、ユニット式のシャワールームのガラス製ドアが巨大な音とともに砕け散った。周囲には細かいガラスの破片が飛び散った。寝室で寝ていた夫婦2人が飛び起きたが、まさかシャワールームのドアが爆発したとは思わなかったという。金華新聞網が報じた。

 夫婦は巨大な音に驚いて飛び起きた。「地震だ!」と思ったが、その後の揺れはない。夫が電灯をつけ、家の中を点検したところ、シャワールームのドアが砕け散っていた。使用中だったら飛び散ったガラス片で大けがをした可能性が高い。

 中国ではマンションの内装も住人が自分で手配して行うことが多く、爆発したユニット式のシャワールームも2009年12月5日に、市内のバス・シャワー用品店で購入した。店側が2010年1月に取り付けたという。

 中国では、不良品の交換などについて、まず販売店が責任を持つことになっている。住人は、シャワールームそのものに問題があった可能性があるとして、ユニット全体の返品を要求した。

 販売店側は、砕け散ったガラスの部分の交換にしか応じられないと説明。「保障期間の1年間を過ぎており、本来ならガラス部分だけでも交換は有料だ。ガラス部分の無料交換には応じられるが、それ以上はできない」と主張した。両者の言い分は平行線だ。

 同市工消費者権益保護分局の陳智恵副局長は「販売店が自主的に、無料でのガラス部分の交換と取り付けに応じたことは事実だ。消費者がそれ以上を要求する場合には、双方が協議してほしいとしか言えない」と述べた。

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◆解説◆ 中国では強化ガラスを使った家庭向け商品の「爆発」が相次いでいる。製造過程に問題があるなどで内部にひずみが生じ、徐々にエネルギーが蓄積される。ガラス全体がひずみに耐えられなくなった時、一気に砕け散る爆発現象が発生し、エネルギーを放出する。

 中国では「強化ガラスの爆発率は0.3%以下」との安全基準がある。これだけでも相当に甘い基準だが、基準を満たさなかったり、「強化ガラス」との銘があっても、実際には通常のガラスを使っている粗悪な製品もあるという。強化ガラスでない場合、一気に「爆発」する恐れは小さいが、とがって大きな破片ができるので、大けがにつながりやすい。(編集担当:如月隼人)



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