【シリーズ馬券攻略】100万馬券は狙って取れるか?(余話)

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 それは先週の日曜(2/6)、東京1Rで起きた。先週唯一100万馬券が出たレースである。自分のアホさ加減がとことんイヤになる出来事が起きてしまった。

 日曜の東京1R、僕はこのレースを「今週の勝負レース」にして、自分の予想を「100万馬券は狙って取れるか?(2)」の中で書いていた。本命は「Nureyevとノーザンテーストの組み合わせ(長いのでここでは以下「N&N」とする)」を持つ血統の馬、レインボーデイズ。この組み合わせを持つ馬は、直線の長い府中(東京競馬場)で走る傾向がある。ここは狙い目だと思った。

 その日の朝、IPATでレインボーデイズ(9番)を軸にした馬券購入を早々に済ませていた僕は、レース前のひとときをある意味余裕で過ごしていた。

 そのことに気が付いたのは、パドックが始まるころ。専門紙でこの東京1Rの馬柱を見ていて、ふと11番の馬に目が止まった。あれっ? このレースにブラックホーク産駒なんて出てたっけ?

 いやな予感がして急に血の気が引いた(大げさでなくその時はホントに血の気が引いた)。その予感が正しければ、僕は自分の不誠実さやまぬけぶりを世の中に晒すことになる。おそるおそる11番の馬、サマーダリアの血統表をチェックしてみた…。やっぱり。いやな予感は当たっていた。この馬はN&Nを持つ血統の馬だったのだ。つまり、このレースにはN&Nを持つ血統の馬が2頭いたことになる。

 僕は先週の金曜、「今週の勝負レース」の予想を書くにあたり、東京1Rの出走全馬の血統表をチェックしたつもりになっていた。しかし、どうやら原稿を書くのに慌てていて、何頭かをチェックし損ねていたようなのだ。入稿締め切りギリギリだったから、かなり焦っていたのは確かだが…。それにしても甘い。血統表を全馬確認しないなんて、僕の予想スタイルでは通常ありえないことだ。

 それに、これでは読者の皆さまにシメシがつかない。「このオッサン、言ってることとやってることが違う」と思われても仕方がない。なぜなら僕は「100万馬券は狙って取れるか?」の記事の中で、血統が似たもの同士を狙って馬券を買う方法をさんざん力説していたのだ。レインボーデイズを本命にしておいて、似ている血統(同じN&Nを持つ血統)のサマーダリアを買ってないなんて…。まぬけ過ぎる。

 自分に腹を立てつつ、サマーダリアの血統表をよく見直した。どう見ても明らかに府中のダートが合いそうな血統だ。慌てて、サマーダリア(11番)の単・複を少々、あとレインボーデイズとの組み合わせとなる9-11の馬連とワイドなどを買い足した。

 そして東京1Rのパドック映像を真剣に見た。サマーダリアは+34キロ。「34キロ!?」と思ったが、それほどは太くない。むしろ見れば見るほどいい感じ。逆にレインボーデイズの華奢な馬体の方が気になった。僕がどんどんサマーダリアに魅力を感じる一方で、+34キロが嫌われたのか、サマーダリアのオッズはどんどん上がっていった。単勝は30倍を超えた。

 返し馬映像も見た。うん、全然大丈夫。もうその時点では、「サマーダリアは絶対来るな」というくらいの感覚になっていた。さらに、11番サマーダリアを軸に3連複や3連単も買い足した。 ちなみに、3連単で買った馬券は以下の通り。

馬券その1 華奢さが気になった9番レインボーデイズの評価は少し下げ、16番シルクアイリスを11番と同等評価の本線にした。なぜってシルクアイリスの母父がトニービンだったからだ。 府中ではトニービンの血統が強い。「トニービンと言えば府中」なのだ。これは、血統マニアの常識中の常識、血統予想の基本中の基本だ(※注1)。それに鞍上はウチパク(内田博幸騎手)。1番人気に応えるだろう。

 あとは、パドックで良く見えた14番プリンセスドリームもフォーメーションの一員に加えた。これで買い目としては十分に思えた。とにかく11番さえ絡めば、かなりいい配当になる。 そしてレースを向かえる。

 最後の直線、僕はサマーダリアを目で追った。グイグイ伸びてきた。「サマーダリア!」とアナウンサーが叫ぶ。勝った! とりあえず単・複は当たった。レインボーデイズは? 頼む、3着に入っててくれ。ダメだ。4着だ…。2着はなんだ。10番? 16じゃないの? 10ってなんよ? ツクバオトメ? こんな馬出てたっけ? と思って馬柱を見直した。愕然…。また血の気が引いた。この馬、母父がトニービンだったのだ。おそるおそる10番ツクバオトメの血統表をチェックしてみた…。母方にノーザンテーストがある。どうみても「府中で出走する時はワタシを買ってねっ!」とウインクしているような血統表だった。予想の段階で、血統表チェックをし忘れている馬が他にもいたのだ。

 同じ母父トニービンなら、ウチパクの16番よりこっちの方が「買い」だった…。このレースの3連単の配当は、入線順が11→10→14で、なんと1,314,150円。もし、ちゃんと全馬の血統表をチェックして、自分のポリシーに従っていれば、取れなくはない100万馬券だった…。 トニービン、ノーザンテースト、Nureyevの3つの血は、三つ巴のニックス(相性が良い血)とも言え、これらが組み合わさると「スピードの持続性アップ」の相乗効果をもたらし、ひいては府中競馬場のスペシャリティ度アップに繋がる(※注2)。エアグルーヴ(ノーザンテーストにトニービン)、ジャングルポケット(Nureyevにトニービン)などの例を出すまでもないだろう。

 今回、131万馬券が出た東京1Rで、この3つの血のうち2つ以上を持っていたのは3頭だけだった。その3頭が、1、2、4着だったのだ(特に1、2着馬は11人気、10人気の人気薄)。
血統書

 同じ母父トニービンの馬を狙うなら16番じゃなくて、10番の方だったと僕が後悔したのもご理解いただけるだろうか。16番の馬は母父がトニービンというだけだったの対し、10番ツクバオトメは、母父トニービンの上、母母父がノーザンテーストだったのだ。 僕が買っていた3連単馬券のフォーメーションで、16番のところをもし10番にしていたら、11→10→14で131万馬券。「100万馬券は狙って取れるか?」で書いたわずか翌週に、(しかも書いた通りにN&Nを持つ血統の人気薄の馬が来て)100万馬券が取れてしまう、という奇跡の二乗みたいなことが起こっていたかもしれないのだ。

 しかし、結局この東京1Rで当たったのは、以下の単勝(35.2倍)と複勝(10.7倍)だけ。馬券その2

馬券その3

 ちなみにこの馬券、読者の皆さまに「今週の勝負レース」にて事前に宣言していた買い目ではないことになる。そういう馬券を裏で買い、それが当たってしまったことについては、後ろめたさのようなものも感じる。 という心情を例の編集担当に吐露したところ、すかさず、「読者を裏切って、自分だけちゃっかり2万円ちょっと儲かったってことですね。それじゃ、読者の皆さんに楽しんでいただけるよう、その2万円を元手に100万馬券を1点で買う!っていう企画でもやりますか。当たったら、えーと、2億円かぁ。」ときた。もちろん、そんなふうに馬券を買っても、買ったとたんにその馬券のオッズはドーンと下がってしまうことになるから、結局100万馬券ではなくなる。でも、その発想には笑えた。


(※注1)トニービンと言えば府中
 血統マニアにとって「トニービンと言えば府中」は、綾瀬はるかファンにとって「はるかちゃんの出世作と言えばセカチュー」と同じくらいの常識と言える。

(※注2)トニービン、ノーザンテースト、Nureyev
 府中が得意のこの3つ血の組み合わせを狙った予想法、実は最近、(特に芝のレースに関しては)なぜか昔ほどうまくハマらない気がしている。例えば、先週日曜の東京新聞杯に出走していたフラガラッハは該当馬であったが、惨敗だった。
 理由としては、最近の東京競馬場の馬場の特異性(内ラチ沿いが有利)や、極端なスローペースが多いこと(直線勝負の差し馬に不利)などが考えられそうだが、そのあたりは別の機会にでも検証したい。
 ちなみに、今週もこの血統に該当する馬が何頭か出走してくる。土曜の調布特別に出走予定のマイウェイは、前走時に単勝でしこたま勝負して裏切られたが、今回は借りを返してもらうつもり。ただ、同じレースにはN&Nを持つエーブチェアマンや馬場が渋れば狙いが立ちそうなレッドスティングなども出てくる。どうなることやら。
 現状でこの手の血統を府中で狙うとしたら、下級条件のダート戦がいいのかもしれない。

(マキカツ)


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