イギリス南部に住む42歳の女性が自殺した。彼女は自殺前、ソーシャルネットワーキングサービス『Facebook』でそのことをほのめかしたのだが、それに対する1000人以上もの『友達』からの反応は、冷たいものばかりであったという。

発端は、この女性がFacebook上の自分のページに、『私はもう、睡眠薬を全部飲み干したの。もうすぐ死ぬよ。バイバイ、みんな』と、自殺をほのめかすコメントを書いたことだった。
彼女のFacebookには1048人もの『友達』が登録されていたのだが、この書き込みに対し、誰一人として彼女を心配したり、自殺を思いとどまらせようとコメントする者はいなかった。
それどころか、彼女のことを嘘つき呼ばわりしたり、意地の悪いコメントを返す『友達』ばかりであったという。
書き込みから17時間後、女性の書き込みを見た誰かにそのことを伝えられた女性の母親が、警察に通報した。
だが警察が女性の家を訪ねた時には、女性は既に自殺していた。

Facebook上の彼女の『友達』の内、非常に離れた所に住んでいる何人かは、彼女を助けるために住所や電話番号探し出そうと行動していたという。
実際、彼女の母親に通報したのは『友達』の中の誰かであったのだから、彼女の書き込みに対してページ上で表現しなかっただけで、心配している人も多かったということである。
だが逆に、彼女の近くに住んでいた『友達』は、彼女の書き込みに対し行動を起こしたり反応を示すことは全くなかった。

彼女の死後、母親は娘のFacebookに「娘は自殺しました。皆さんどうぞ、私達をそっとしておいて下さい」と書き込んだという。
女性を非難した『友達』は、このメッセージを目にして一体どう思ったのであろうか。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)

【関連記事】
10代とその両親にとってFacebookは脅威で陰鬱?
Facebook、ヨーロッパ1のSNSに。
19歳と20歳の少年2人が森で心中。Twitterに追悼メッセージも。
なぜ?自殺、他殺も。従業員が次々と死亡する企業。(中国)
学校の宿題を遺書と勘違い。家族がパニックに。(台湾)
-ITからセレブ、オタク、事件・事故まで。スルーできないニュース満載-
TechinsightJapan(テックインサイトジャパン)はコチラから!