壁画作成開始から下絵のクロッキーまでの様子をお伝えした前編に続き、マチ★アソビ vol.4で開催された「Fellows!」連載漫画家7名(入江亜季・大武政夫・菊池るち・高橋那津子・新居美智代・宮田紘次・森薫)による合作壁画ライブペインティングの、油性マジックによるペン入れから着色、仕上げまでの様子です。

印刷された漫画を読むのと違って、作画の様子を生で見ると線の勢いや潔さ、筆遣いの繊細さまで見てとることができ、「漫画家って絵がうまい!」と当たり前のことなのかもしれませんが感嘆してしまいます。

写真と動画によるレポートは以下から。下描きがすんだところで、マジックによるペン入れが進んでいきます。

半田そうめんを描く新居美智代さん。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:定規を使ってマジックで素麺を描く新居美智代

こちらは宮田紘次さんの担当部分。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:森薫・宮田紘次・新居美智代らのペン入れ

マーカーは「ポスカ」や「マッキー」「プロッキー」など。細いものも用意されていました。

この色鉛筆は何に使うかというと……

どこを何色にするかがあらかじめ決定していたわけではなく、その場でラフに色をつけながら話し合って決めるような場面も見られました。

ほぼ全体にペンが入り、完成図が見えてきたところ。

ここへポスターカラーのホワイトを修正液のように塗っていきます。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:ペン入れ後にホワイトを塗る新居美智代

いよいよ着色が始まります。こちらはカメに色をつける菊池るちさん。

菊池さんは今回参加した中で最年少、若手注目株の作家さんとのことです。

アカウミガメの写真を見ながら塗っていました。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:写真を見ながらカメに色を塗る菊池るち

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:菊池るちがカメのまぶたを塗る様子

ハケや筆、筆洗い、水、ポスターカラー、筆をぬぐうタオルやスケッチブックなどが用意されています。

絵筆の種類もさまざま。

水の色はめまぐるしく変化します。

こんな感じの食品トレイを水入れにしたり、パレットのような使い方もしていました。

金髪の男性の髪に着色する大武政夫さん。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:大武政夫が髪の毛を塗っているところ

ラーメンは雑誌を参考に描いていました。

こちらは宮田紘次さんの担当部分。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:服の色を塗る宮田紘次

入江亜季さんは阿波おどりを踊る女性を描いています。

YouTube - 海に色を塗る高橋那津子と阿波踊りの法被を塗る入江亜季

浮き輪に色をつける高橋那津子さんのパレット。

海を着色するときは空き容器を筆洗い兼パレットのように使って、色水でスイスイと濃淡をつけて塗っていました。

こちらは「半田そうめん」担当の新居美智代さんがそうめんを抱える女性のドレスに着色しているところ。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:女性のドレスに色を塗る新居美智代

森薫さんは下絵が完成するのも早かったのですが、着色もかなりスピーディー。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:2本の筆を持ち替えながらすだちに色を塗る森薫

森さんのパレットはこんな感じ。

ファンの方から徳島名産のすだちドリンク「ザ・すだち」の差し入れが届く場面もありました。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:女性のピアスに着色する森薫

「TOKUSHIMA」の文字にも色が入り、着々と進んでいきます。

絵の具が乾いていない場所を避けるため、かなりトリッキーな体勢で作業をすることも。

女性の肌のクルーシャルな部分に色をつける新居美智代さん。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:女性の肌に影をつける新居美智代

色が入ると立体感が出てきます。

「阿波おどり」担当入江亜季さんの作業も着々と進んでいます。入江さんは徳島の隣の香川県出身とのこと。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:阿波踊りの法被に模様を入れる入江亜季

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:絵の具の上からマジックで仕上げをする入江亜季

絵の具で色を塗ったあとは黒マーカーで輪郭をなぞり影をつけ、フィニシングタッチを入れるようです。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:マジックですだちの仕上げをする森薫

名前を入れる森薫さん。各作家の名前はそれぞれ本人がレタリングします。

「すだち」の文字は画用紙に練習してから書いていました。

「鳴門の渦潮」担当の高橋那津子さんは絵筆を振ってポタッ、ポタッ、と白いポスターカラーを落とし、海の泡や水しぶきのキラキラ感を出していました。ドリッピングという技法でしょうか?

YouTube - 筆を振ってホワイトをポタポタッと落とし渦潮を仕上げる高橋那津子

こんな感じ。ちなみに高橋さんは今回が四国初上陸とのことです。

入江亜季さんはすき間を埋めるためラフにはなかったちょうちんを早業で描いています。その隣では菊池るちさんが名前をレタリング中。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:入江亜季がマジックでササッと提灯を描く様子

色がついて完成したちょうちんはこんな感じ。

連日の徹夜で体調不良という宮田紘次さんを新居美智代さんが手伝う場面も。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:宮田紘次の絵に着色する新居美智代

レタリングの跡にケシゴムをかける新居美智代さん。いよいよ完成が近づいてきました。

何か物足りないと感じたのか、大武政夫さんは絵の具で「集中線」を描くというイレギュラーな技に挑戦。

YouTube - マチ★アソビ合作壁画:大武政夫が絵の具での集中線に挑戦

最初は苦戦していたようですが、匠の技を習得し見事に完成。絵筆で集中線というのは漫画ではまず使うことのない技のようですが、「単行本の表紙に使えるんじゃ」というようなジョークも飛び交っていたのでファンの方は期待して待っているとよいかもしれません。

大武政夫さんも名前を入れて、ほぼ完成です。ちなみに「徳島ラーメン」の文字は森薫さんによるもの。達筆の森さんと比べられては不利……と冷やかされていた大武さんですが、通りすがりのご年配の方から「そんだけ書けりゃ上等!看板屋になれるな!」とフォローが入っていました。

絵の具が乾くのを待ちます。

壁画作成全体の指揮をとった、地元徳島出身の新居美智代さんがケシゴムをかけながら最終チェック。

絵を持ち上げながらケシゴムのかすなどを払い落とし……

ついに完成!予定より1時間ほど押して、20時ごろに完成の運びとなりました。最後まで熱心に見ていたギャラリーから拍手が起きます。

森薫さんの「すだち」

宮田紘次さんの「祖谷のかずら橋」

新居美智代さんの「半田そうめん」

高橋那津子さんの「鳴門の渦潮」

入江亜季さんの「阿波おどり」

大武政夫さんの「徳島ラーメン」

菊池るちさんの「アカウミガメ」

全体像はこんな感じ。完成した壁画はポッポ街の南海ブックスに展示されるとのこと。

約8時間の長丁場となったわけですが、漫画好きや絵を描く人にとって興味深いのはもちろん、普段漫画をまったく読まないと思われるお年寄りから小さな子どもまで感心して足を止めるような、非常に見応えのあるイベントでした。今回残念ながら見逃してしまったという人は、次回の「マチ★アソビ」で開催されたら見に行く価値がありそうです。

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