担当M(以下M):いよいよザッケローニ監督の日本代表がアルゼンチン戦で船出します。
ラモス(以下R):僕はこの試合は勝敗が問題じゃないと思います。ザッケローニ監督がこれからどんなサッカーをやっていこうとしているのか、その方向性だけをしっかり出してもらえればいいんじゃないでしょうか。選手にはとにかく根性を見せてほしいですね。
M:ザッケローニ監督のこれまでの行動を見ていたらとても真面目な方のようです。

R:それは伝わってきますね。それにセリエAで優勝したこともある方ですし、インテリジェンスも兼ね備えていらっしゃるのだろうと思います。きっといろんな戦い方を見せてくれるのだろうと思っていますよ。中盤の選手の組み合わせ、運動量のある選手をどう配置するのかというのに注目しています。

M:メンバー選考では、関口選手、本田拓選手が新しく選ばれるとともに、前田選手が復帰しました。

R:うれしいですね。僕は彼が日本のストライカーの中では一番だと思っています。

M:まだ就任して1カ月余ですから、これからもっといろんな試合を視察して別の選手が選ばれる可能性があるでしょうね。

R:今だったら僕が推薦したいのは平井、安田(G大阪)、石川(FC東京)、小野(清水)、それに僕が一番に推薦するとしたら中村俊輔(横浜FM)ですよ。ただ、こうやって推薦するのはみんなでやっていったほうがいい。メディアの人たちも活躍している選手をどんどん取り上げてザッケローニ監督に選手の情報を提供してあげたほうがいいと思いますね。

M:中村俊選手は自身で日本代表引退を示唆したと言われていますが……。

R:前回のワールドカップ後に中澤(横浜FM)も同じ状態になりましたよね。ですが、それでも監督が呼んで、それで中澤が奮い立って今回のワールドカップでもプレーしたということがありました。同じことをしてもいいんじゃないでしょうかね。

M:そう言えば横浜FMの練習場に行って中村俊選手とお会いしてらっしゃいましたね。

R:俊輔はだいぶ調子が上がってきたと言ってきたので、オレの目はごまかせないよ、まだまだだよ、と言ったんですよ。ただ、俊輔にはそう言ったけど、帰ってきた当初から考えるとすごく上がってきていると思いますよね。ワールドカップのあともだいぶ苦しかったと思うんですが、辛い時期を乗り越えつつあるんじゃないかという気がします。僕は俊輔のサポーターですからね。まだ日本代表のために頑張ってくれると信じてます。もう一度10番を付けて欲しいですね。