(撮影:野原誠治)

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チームの編成も終盤になった1月末、大物ストライカーの移籍が発表された。大黒将志選手が横浜FCに加わることになったのだ。昨季、39試合で21ゴールを挙げながら負傷で残り9試合に出場できなかったストライカーは、今季横浜で復活をはかる。


――移籍を決断した決め手は何でしたか。

「強化部の方にお会いしても、監督にお会いしても、とにかく昇格を本気で狙っているということでした。それにカズさんもいて学ぶことが一杯あるだろうと思っていました。それが決め手ですね。移籍して来た後も、実際にそのとおりだったと思っています」

――三浦知選手から学んでいる具体的な点は何ですか?

「まずシュートがうまいですね。ボールのもらい方もうまいし、ボールコントロールもいいし、あとは練習に取り組む姿勢だとかもスゴイ。本当にプロという感じで、見ていると僕ももっとやらなければいけないなと思います。なかなかそう思わせてくれる選手はいないですよ」

――三浦知選手はアップのときも先頭です。

「そうですね」

――今日は8番目でしたけど、ぜひ大黒選手も2番ぐらいで(笑)。

「いや、最初は2番ぐらいだったんですけど、ちょっと話しをしながら走っていたので今日は後ろになってしまったんですよ。でも東京Vのときはダントツで一番後ろでしたから(笑)」

――去年、東京Vで横浜FCと対戦したときは横浜FCの2勝1敗でしたが、その時の印象は?

「いいチャンスを決められないうちにセットプレーでやられたりしていましたね。実は去年の2回目の対戦ぐらいから体調が悪くて、痛みをだましながらやっていたので残念でした。それでも横浜FCはいいサッカーをしていたし、特に2回目の対戦の時は本当に素晴らしいサッカーでした。みんなよく動いて走っていて」

――今年はそこに鳥栖から多くの選手やスタッフが加わって、またちょっと変わったと思いますが。

「メンバーを見るとそうなんですけど、キャンプの間にしっかりコミュニケーションが取れたので、コンビネーションはだんだんよくなってきていると思います。それにプロでやっている以上、毎年同じメンバーということはあり得ないので、あまり僕は気になっていません」

――去年対戦していたとき、岸野監督のサッカーはどういう特徴があると思っていましたか?

「鳥栖はカウンターサッカーだと思っていました。だけど今年はいろんなパターンがありそうです。僕はどっちでも行けと言われればちゃんとやります」

――岸野監督は厳しい練習を課すと言っていますが、実際のところはいかがでしょう。

「そんな無茶苦茶なことをやっているわけじゃありませんよ。必要なことをすごく考えてやっているという気がします」

――監督が大黒選手の動き出しのよさはピカイチだとおっしゃっていました。実際に練習でも動き出し、動き直しのよさは光っています。

「人のことはあまり見ていないし、自分のことしか分からないですね。でも、自分はもっとできると思いますよ。それに動きだけじゃなくて、ちゃんとゴールを決めていきたいと思っています。動き出しなんかはタイミングが大事なんですけど、それもゴールを入れるためにやっているので、ともかくゴールが入ればそれでいいと思います」

――タイミングがいいということは読みのよさが必要ということですか。

「試合中の自分を見ていていただくと、常に相手の嫌なところに行こうとしているのが分かってもらえると思います。いつもいいポジションを取れるように、いつでも相手のゴールに体が向かうようにと思って動いています。そしてぎりぎりを狙うということですね」

――練習では動きの特徴をみんなと理解しあっているという感じでした。