遠藤要

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 800人以上のオーディションを勝ち抜き、映画「クローズZERO」で鮮烈なスクリーンデビューを果たした俳優、遠藤要。その後ドラマ「東京DOGS」など様々な作品で活躍している。今回、真利子哲也監督の長編映画デビュー作である映画「イエローキッド」にて初主演を務めた。作品について「何度も観ることによってその都度新しい魅力を発見できる」と話す遠藤に、自身の演技感や俳優になったきっかけを聞いた。

――今回、映画「イエローキッド」で初主演を果たされましたが、どういった経緯でオファーを受けたのですが?

遠藤要(以下、遠藤):最初に、実は別の役でお話をいただきました。それで、脚本を読み進めていくうちに田村という役がとても気になってしまって。それで監督に「田村は誰が演じるか決まっているんですか?」と聞きました。そうしたら「いやまだだけど…」と答えたので「僕はどうですか!?」とアピールしました。

――それほど田村という役が気になった?

遠藤:そうですね。内に強い物を秘めるキャラクターがとても気になって。田村を演じることに決まってからは、とても役にのめりこみました。撮影期間中は、オフの時間に田村になりきっていて鬱々とした雰囲気を出していたらしく、友達にも心配されました。

――アニメーションと実写、現実世界と空想の世界と様々な情景が入り混じって、とても不思議な作品であると思いました。完成した映画をご覧になって、いかがでしたか?

遠藤:正直、よく分かりませんでした。難しいな、と。簡単に理解できるような映画では無いですね。でも、何度も何度も観ているうちに解釈が変わってくるし、魅力も増してくす。そういう意味ですごく長い時間楽しめる作品だと思います。

――監督からはどのようなアドバイスを受けましたか?

遠藤:実際に撮影期間は2週間しか無かったので、その都度話し合っていく感じで進みました。僕は田村に入り込んでいたので、「田村だったらこうするのではないか?」と意見も言わせてもらって、監督もそれに柔軟に応えてくれました。

――岩瀬亮さんや町田マリーさんなど、演劇・舞台の世界で活躍されている方と共演してみて、今までの現場と違うものは感じましたか?

遠藤:そうですね。僕は、それなりに緊張せず演技にのめり込めるタイプなのですが、岩瀬さんは映画の現場が初めてだったようですごく緊張していました。現場でずっと「大丈夫かな、大丈夫かな」とつぶやいていましたね(笑)。共演者の方のそういった一面を見たのは新鮮でした。