【トレビアン韓国】露天商と役人が大激突・・・おばちゃんが失神も!

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ソウルの麻浦(マポ)区で露天の強制撤去が行われ、露天商と役人が衝突した。

ソウルの地下鉄2号線の弘益大学駅周辺で18日午後、駅周辺に広がる露天を強制撤去しようとする麻浦区庁の職員ら250人余と、それに抵抗する露天商ら80人余との間で激しい衝突が起こった。

多くの人で入り乱れる中、露天で売られているトッポキやおでんが道に散乱したほか、トッポキ売り10年目のキムさん58歳が、失神して救急車に運ばれる事態も発生した。

麻浦区庁の職員とそのサポート職員ら250人余は、行政代執行により地下鉄2号線の弘益大学駅5番出口周辺で、20年近く営業を続けてきた露天7店の強制撤去を実行。この噂を聞きつけた近隣の露天商や地域市民団体が激しく抵抗し、結局この地域での強制撤去は失敗に終わった。

だが、この激しい攻防戦が行われている一方で、弘益大学駅の隣にある新村駅周辺で営業していた露天6店が強制撤去されることに。この過程で露天商のおばちゃん3人が失神するなど大きな衝突が起きた。この日は合計6人が病院に運ばれた。

トッポキやおでんを売る露天は、韓国ではよく目にすることができる光景である。だがこれらは、実は不法で営業が続けられてきたもの。ソウルの麻浦区庁は「きれいな街作り」事業の一環として、今月から本格的な露天の取り締まりを行っていくそうだ。

韓国ネチズンらは、「なぜこんな酷いことを」「ただ撤去するのではなく露天専用地域を作るべきだ」「自由を奪う行為」など、馴染みのある露天の撤去に反発する声が多くみられる。

トレビアン韓国の記者もかつてはこの弘益大学駅周辺の露天をよく利用していたので、強制撤去のニュースを聞いてとても残念な気持ちになってしまった。小腹が空いたけどお店で食べるほどではないという時、露天のトッポキやおでんはちょうどいい空間だった。

しかし、今回の麻浦区だけでなくほかの地域でも露天の撤去は徐々に進んでおり、さまざまな露天が並ぶ雑多な市場もソウルの街から少しずつ消え始めている。近年は衛生面でも問題視されているだけに、クリーンな街を目指すソウル市としては撤去するしかないようである。(文:林由美)

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