19日、オバマ米大統領のアジア歴訪で、米国は「中国重視、日本軽視」路線を歩み出したとの見方が広がった。香港の政治学者は冷めた分析を展開している。写真は上海市のマダム・タッソーろう人形館のオバマ像。<url name="【その他の写真】" url="http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=37327">

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2009年11月19日、オバマ米大統領のアジア歴訪で、滞在日数が日本のわずか1日に対し、中国は3泊4日だったため、米国は「中国重視、日本軽視」路線を歩み出したとの見方が広がった。これに対して香港の政治学者・林泉忠氏は、「少々短絡的だ」と冷めた分析を展開している。

日本でも普天間基地の移設問題に絡め、滞在日数にとどまらず日米首脳による会談の成果にまで疑問を呈する報道があるが、香港からの分析はより冷静にみえる。

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滞在日数は両国の距離感を計る一つの目安だが、その背景にある国同士の歴史を計算に入れるのも当然のこと。林氏は、米国がアジア歴訪の最初の国に日本を選んだのは「日米が単なる友好関係でなく、同盟関係であることを強調するものだ」と指摘。日本はアジアで最も重要な同盟国となってから60年余り、民主党も「米国との対等な関係」を求めており、「米国から離れて自立」するとは言っていないとしている。

ちなみに、米中関係については、先にレコードチャイナが紹介した通り、「現在は対等ではない」という回答が中国のインターネット調査で80%を超えている。不思議なのは、民主党政権が普天間基地問題や首脳会談に関して、「対等な関係」の構築を強調すると、あたかも日米はすでに対等だったかのような言説までろうして批判する向きが日本にいたことだ。そもそも安保条約に基づくこれまでの日米関係が本当の意味で対等だったと考える日本人はほとんどいないだろうに。

もう一つ、オバマ大統領が中国に時間を割いたのは、「仮想敵国視」が緩んでいないことを背景として、両国間に長期にわたって存在する矛盾を払拭するためであるという林氏の解説も説得力がある。

これに対して日米間では、鳩山首相が普天間基地問題に関連して19日朝に語ったところによると、オバマ大統領に対して「信頼してくれ」と言ったら「信頼する」と返ってきたという。トップ同士が語るべきことは、新たな関係の構築であったり、こうしたやり取りができる信頼感の醸成ではなかろうか。基地問題は事前の準備も整っていない状況下でトップ会談で直ちに解決する最優先の課題ではなく、新政権側が主張するように、これまでの状況を検証しながら改めて選択肢を探るのが自然だ。

最後に、米国は中国を重視しているように見えるが、実は中国の独走を阻止しようとしているだけだ、とか。米国の目的は、中国に対する牽制であって、鳩山首相が掲げる「東アジア共同体」構想も同じという林氏の結論にはやや抵抗が残る。しかし、日本の一部メディアのように「日米関係がかつてないほど冷え込んでいる」というような自虐的な議論よりずっとましに聴こえる。果たして自虐的な分析をしているのは日中どちらだろう。(編集/NK)

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