10日、新シーズンに向けてインテルが始動した。その初日にジョゼ・モウリーニョ監督が記者会見に応じ、「チームの人数が多いのはいいことじゃないし、しかもこのグループにわたしの希望した選手はいない。チャンピオンズ・リーグ? われわれの戦力は、ヨーロッパのトップ3、4には入らないだろう。われわれはもっと練習に努めないといけないが、しかしわたしは奇跡を起こすことはできない」と語った。

モウリーニョ監督は新シーズンへの始動を喜び、またFWズラタン・イブラヒモビッチの残留も喜んだ。しかし、満足していない点もあるという。モウリーニョ監督は昨シーズンの陣容から8人ほどを手放したいようだが、放出リストに挙がっているどの選手も退団を希望していない。これが指揮官の悩みだが、クラブが補強に積極的でないことには一定の理解を示した。

「30人もの選手を抱えていること自体が問題だ。これでは仕事がスムーズに進まない。今夏の移籍マーケットでは、8選手を放出して4選手を加えるつもりだった。現時点で4選手を放出しているが、しかしその内の3人(FWフリオ・クルス、FWエルナン・クレスポ、MFルイス・フィーゴ)が契約満了で、残る1人(MFルイス・ヒメネス)はレンタル移籍だ。だからクラブの収入はここまでゼロ。クラブを批判しているわけではないが、トップ下の選手とCBの選手など4選手を補強したくとも、クラブには新戦力を獲得する資金がない。この現実を前に、誰かを批判することもないし、また怒ることも失望することもない。わたしが希望する選手がいなくとも、このチームを効果的に強化しないといけないし、これ以上モラッティ会長に何かを要求することはできない。わたしは自分の仕事をこなすだけだが、わたしは奇跡を起こすことができない。わたしはマーリン(魔術師)でもハリー・ポッターでもないからね」

つまり現在のチームでは、ヨーロッパのトップクラスのクラブとの戦力格差があるということだ。

「バルセロナはヨーロッパチャンピオンだが、チャンピオンズ・リーグ準決勝のチェルシー戦では、90分以降のゴールで勝ち進んだ(93分にイニエスタがゴールを挙げ、アウェーゴールで決勝に進出した)。チャンピオンズ・リーグは、細かなディティールの差が勝敗を分ける大会だ。インテルはこの部分を欠いているため、ヨーロッパのトップ3、4に入れることはできない。もしこの部分を強化できれば、われわれもヨーロッパで勝つことができるだろうが、しかし現時点でインテルはポールポジションから5番手以下のグリッドに位置している」

補強が思うように進まないインテルだが、一方でレアル・マドリーは大型補強を敢行し“銀河系軍団”を再結成した。

「ペジェグリーニ監督は、世界的に注目されているクラブで世界最高の選手たちを指導する。レアル・マドリーについては何も心配することはないだろう。昨シーズンのように、戦うことがなければいいんだが……」

モウリーニョ監督はインテルへの残留を表明したイブラヒモビッチをはじめ、FW陣の選手について語った。

「イブラがチームの始動日に姿を現したことは、わたしにとって何の驚きでもない。彼が出て行くなんて、一度も考えたことはなかったね。クアレスマ? わたしは彼のことをよく知っている。彼はかつてのポルトガル・リーグの最優秀選手で、チャンピオンズ・リーグの舞台でもいいプレーをした。そしてインテルでのクアレスマのことも知っている。わたしは彼に、つねに全力で戦うことを説いていた。可能性を秘めている選手だが、しかし今回は初めから全力を出す必要がある。スアソ? 彼はFW陣の中で、他の選手と違った特性を持っている。だからスアソはチームに残るだろう。アルナウトビッチ? 彼のことはよく知らない。わたし好みの選手なのかどうか、それはクラブの賭けでもあるだろうね」

戦術面に関しては、2008−2009シーズンから大きく変更する点はないという。

「CBは昨シーズンと同じ顔ぶれになるだろう。昨シーズン、わたしはもっとDFラインを高く設定したかったんだが、選手の能力を考慮して後ろに下げた。もし高いライン設定にも対応できるような選手を獲得できれば、ラインを低く設定することはないだろう」