生中継のハプニング、乱入した市民をリポーターが殴る場面が放送される。

写真拡大

世界のスーパースター、マイケル・ジャクソンの突然の死から早くも10日余りが経った。日本では緊急搬送の情報が朝のニュース時間帯に重なったこともあり、NHKや民放各局が速報として放送。米CNN、ABC、NBCなどが一斉に特別番組を流し、全米のテレビ局が「マイケル訃報」のニュースで一色になった様子も伝えられた。そんな最中、米地方局のニュース番組の生中継に1人の男性が乱入し、必死に画面からの排除を試みたリポーターが、ついには業を煮やして乱入男を殴ってしまうハプニングが発生。そのシーンはニュースで流れてしまい、YouTubeに投稿された映像を英メディアも取り上げるなど、波紋を広げている。

この一件は米地方局KTNVが、マイケル・ジャクソンが亡くなった6月25日に、ファンの様子を伝える生中継の中で起きた。YouTubeに投稿された50秒の動画では、テレビ局のスタジオにいる女性司会者がリポーターのスティーヴ・ライアン氏を呼びかけるところから始まっている。カメラが切り替わり、リポートを始めたライアン氏だったが、程なくして迫ってくる人から逃げるように右へ動き始めた。それでも話を続けるライアン氏だったが、紙コップを左手に持った男性はそのまま中継に乱入、カメラに向かって声を出しながら近寄ってくる。ライアン氏は男性をカメラの外に押し出そうと試み、当初は「あなたもマイケルが好きだったでしょ」と声をかけるなど、冷静にその場を収束させようと苦心する様子が伺えた。

しかし、懲りない男性は何度も画面に侵入。なおも避けながら中継を続けていたライアン氏だったが、ついに画面の中央に映り込んだ男性に堪忍袋の緒が切れてしまう。画面の外に追い出されたライアン氏は、男性の顔に押し当てるように手を出してしまった。その瞬間、画面は女性キャスターがいるスタジオに切り替わるが、一瞬「あっ」と驚いた表情を浮かべたキャスターたちが「男性は少し飲み過ぎていたようです」と突然のハプニングを説明したところで動画は終わっている。

英紙デイリー・メールは、この映像に対し「市民が中継で予測不能な動きをするのはしばしば見られる」として、「経験豊富な報道関係者なら、皮肉なコメントなど上手にあしらって、追い払うべき」と批判的に報道。その見方は中継後の女性キャスターのコメントにも向けられ、キャスターの一人が「明らかに手に負えないファンが現れました。決してそのような行動をしないで下さい」との視聴者への呼びかけにも、「厚かましい」と切り捨てている。

一方、米地方紙ラスベガス・リビュージャーナルは、ライアン氏に同情的な見方だ。同紙は、KTNVのキー局であるABCのジム・プラザー副社長の「彼は最善を尽くした」とのコメントを掲載。また、同業のリポーターは「男性は好戦的で、銃やナイフをもっているかもわからなかった」とライアン氏の行動を擁護し、「ああいう場合、ディレクターはカメラマンに上を映すよう指示すべき」という。ただ、あるベテランリポーターのコメントとして「ライアン氏が初歩的な間違いをした」「リポーターはプロの振る舞いを見せなければ」との意見も添えている。YouTubeに寄せられたコメントも賛否両論。「これは明らかな暴行だ」「ニュースだからって歩道を占拠するからいけないんだ」と、ライアン氏やテレビ局を非難する声のほか、「あんな男性はマイケルのファンじゃない」「どうせ殴るならノックアウトすれば良かったのに」と男性を非難する人と、半々といったところだ。