アクシスコンサルティング 田畑氏と伊藤氏

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転職のタイミングは人生を左右することもあるだけに、誰にとっても難しいものだ。
ましてや100年に一度の不況と言われる今は、自分は転職すべき時期なのか? 転職が成功するのか? など悩むことは多い。自身のスキルアップやキャリアアップを目指し、転職サービスに登録したり、求人情報をチェックしたりするが、そもそも転職することがプラスとなるのか、マイナスとなるのか、答えを見つけることも難しい。

そんな転職のタイミングについて、転職のプロとも言うべき転職コンサルタントたちに今の転職市場について聞いてみよう。

■厳しい反面メリットもある - 現在の転職市場
アクシスコンサルティングは、転職サービスを提供するだけでなくカリスマコンサルタントの無料相談など、各業界専門のコンサルタントによる転職をサポートしてくれる会社だ。

まずは、数々の転職相談を経験している転職コンサルタントに現在の求人市場の動向について伺ってみた。

人材サービス事業部シニアアカウントセールス 田畑孝氏は、現在の状況をこう説明する。
「昨年のリーマンショック以来、急速に求人市場は冷え込んできたのは皆さんご存じの通りですが、ここ最近企業様の訪問をしていると、現場では少しずつ案件受注の回復の兆しがみられてきました、といったようなお話を聞くようになりました。ただし、景気動向と人材の採用は半年程遅れてやってくると言われるように、求職者の方が景気回復を実感されるようになるのは、秋ごろからではないかと考えています。」

人材サービス事業部シニアアカウントセールス 田畑孝氏

求人市場全体では、まだ厳しい状況には変わらないとのことだが、こうした状況であっても、企業として、本当に優秀な人材や必要な人材は積極的に採用していると田畑氏は言う。
「中途採用を中断している企業や、採用をしていても採用基準が高くなっている企業でも、採用担当者様からは、本当必要な人材であれば、是非採用したいという声を多く聞きます。」

では現在の転職市場で有利な人材とは、いったいどのような人材なのだろうか?
「今の転職市場で求められるのは、企業にとって即戦力の人材です。即戦力とは、技術力、業務知識、マネジメント力など、特出できる経験・スキルを持っている方です。年齢的には、20代後半から30代のニーズが高いです。30代後半になるとプロジェクトマネージャとして営業的な側面から顧客を引っ張ってくる力を持った方が求められています。
リーマンショック以前は企業側が求める経験・スキルが少なくても、年齢が若ければ育成を前提としたポテンシャルのある人材の採用も多くされていました。しかし、顧客からの案件受注が厳しい現在では、すぐに顧客の前に立つことができ、即戦力にとなる人材を必要としているからです。」と田畑氏は言う。

コンサルティング業界担当の伊藤文隆氏は、
「確かに市場の求人数は少なく状況は厳しいです。しかし、逆にこういった厳しい状況下で転職された方は、企業側にしてみれば、選び抜いて採用を決定した方です。よって入社後のスキルギャップも少なく、自分の力を十分に発揮して成果を出せるために理想とするキャリアアップを実現できる可能性が以前より高いのです。」と、現在の転職におけるメリットを指摘する。

■転職に動くべき? 我慢すべき? 人と仕事 - どんな業種がチャンスなのか
では実際にどのような業種や人が、今の状況下で転職のチャンスがあるのだろうか。

伊藤氏に、コンサルティング・IT業界の求人動向について伺ってみた。
「金融、ヘルスケア業界向けのプロジェクトは全般的に動きが活発化しています。製造・流通業向けプロジェクトはソリューションの内容によります。」とズバリと指摘する。また、金融業界向けプロジェクトが活性化している理由をこう説明してくれた。
「金融関係は業界再編が活発化しています。統廃合などの業界再編がおきるたびに、それに伴うビジネスプランニングやシステム統合プロジェクトが発生するのです。」

アクシスコンサルティング 伊藤文隆氏

また業界ではなく、ソリューションで採用活性化しているポジションもあるという。
「財務・会計領域に強い方にはチャンスがあります。引き続き決算早期化プロジェクトは各社とも堅調です。IFRS(国際財務報告基準)導入が検討されているため、IFRSの知識がある方は今が旬ですね。」

今の転職マーケットでは得意とする業界や専門性など、求められる人材が細分化しているとのこと。今動いたほうが良い人、景気が回復するまで待ったほうが良い人は二極化しているという。

■コンサルティング業界をみると転職マーケットの動向と求人がみえてくる
伊藤氏によるとコンサルティング業界とIT業界は密接なつながりがあるという。
まず大手企業の事業戦略・経営戦略などで戦略コンサルタントのプロジェクトがスタートします。大手企業が戦略を実行する際にはITが必要になる事が多く、ITコンサルタントやSIerの力が不可欠になるのです。ですからコンサルティング業界の求人動向をみていると、マーケット全体で求められる人材像を把握できるのです。」

それでは、戦略コンサルタントは今どのようなプロジェクトが多いのだろうか。
「これまでは、新規プロジェクトよりコスト削減プロジェクトが多かったですね。最近は、底打ち感が出てきたことから、成長戦略プロジェクトが増えてきています。今年の9月あたりからの回復を見込めば、コンサルティング業界・IT業界ともに秋以降の動きには期待感があります。転職活動は3か月位かかるので、今頃から情報収集しておくことがベストでしょう。」

また現状でも企業からのヘッドハンティングの依頼はあるとのことで、スキルがあり、経験が豊富でコアな仕事ができる人にはチャンスがあると言う。

法改正や業界再編などがある業界では、まず戦略プロジェクトでコンサルタントの求人が動き、その後SIerや技術系の求人へと波及していくと言う。

■IT業界はコスト削減・効率化に繋がる新しい技術やサービスが注目されている
クラウドコンピューティングなど新しい技術分野が注目されるIT業界では、アウトソーシングビジネスの需要が増えていると田畑氏は指摘する。
「金融危機以降、コスト削減のために、IT資産の効率運用を目指す企業が増えてきました。例えば現在注目されているクラウドコンピューティングなどの新技術への研究開発投資や、SIerとデータセンター系企業の合併・業務提携など盛んに行われています。今後もコスト削減に伴う、システム運用・保守のアウトソーシング化の流れは更に進んでいくと思います。当然その分野には人材需要が発生しますので、サーバー・ネットワークなどインフラ系技術者や営業職などの求人ニーズは増えてくると思います。」

次回は、キャリアアップのための傾向と対策について伺う。

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