映画版「ROOKIES(ルーキーズ)」の公開にあわせ、TBSは番宣まっさかり。バラエティ番組はもちろん、普段タレントが出ることの少ないお笑い番組も、その例に洩れることは許されない。

 27日深夜に放送された「あらびき団」。冒頭から例のテーマソングとともにルーキーズの映像が流れ、『ルーキーズとあらびき団が異色のコラボ』とナレーションが告げた。イロモネアを、リンカーンを蹂躙した恐るべき魔の手がついにあらびき団にも――。番組開始当初からのあらびきフリークである私は身を硬くし、モニターを凝視した。

 この日に限って初登場のパフォーマーが多く、まさにあらびき芸の流しそうめん状態。ある者は数本ずつ、ある者は固まりのまま、次々と流され落ちていく。そうめんにしてみれば涼しげな器に盛られて食卓にのぼるのが幸せだろうに、なんという意味のない、そして楽しいプログラムであろうか。番宣が控えているというのに、おなじみの、いや、通常よりもやや濃いほどのあらびきワールドがくり広げられた。

 そしてついにやって来た番宣タイム。登場したのは「かたつむり」というよしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のコンビで、あらびきではすでにスター候補生である。そんな彼らが披露したのはルーキーズの番宣のために『TBSのお偉いさんからお願いされて2人で作った』漫才。『番宣』『あの人(TBSのお偉いさんと推測される)』といったキーワードを躊躇なく使い、あげく『大人にやらされてんだ』とまで言い切った。そしてものの見事に、映画のストーリーや見所を微塵も伝えなかったのである。

 流しそうめんの樋でフランス料理をむさぼっている人間をぶん殴るようなかたつむりのルーキーズ漫才。爽快だった。してやったり、とも、ざまあみろ、とも思った。私の愛するあらびきが番宣に穢されずに、むしろ番宣を飲み込んだことが嬉しかった。

 あの漫才は本当に『あの人』に指示されたのかもしれないし、かたつむり自らの発案によるものかもしれない。『あの人』とは無関係の番組スタッフのアイデアという可能性もあるだろう。経緯はどうあれ、非常に馬鹿馬鹿しく、あらびきらしく仕上がっていた。彼らの漫才は番宣としての効果はほぼゼロであったが、“番宣のために漫才をやらされるお笑いコンビ”のネタとしては大成功だったといえる。

 これが本当に『あの人』の指示で、かつ漫才の内容を知りながら放送を許可したのならば、その良心とユーモアに敬意を表したい。映画にはあまり興味のない私だが、少しだけ見たくなった。……結果、番宣としても成功したということか。

(編集部:三浦ヨーコ)


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