武田真治 (スタイリスト:アシ―ナ伊藤信哉、ヘアメイク:aiutare青木聡)
 俳優の武田真治が主演するauのケータイドラマ「ロス・タイム・ライフ」ロックスター編が、5月11日に配信スタートする。作品は、昨年地上波で好評を博した人気シリーズの続編。武田は、バナナの皮を踏んで転倒し、不幸にも死んでしまうロックスター、城修人役を熱演している。

 俳優業のほか、サックス奏者としても活躍。フジテレビ系のバラエティ番組「めちゃ2イケてるッ!」にもレギュラー出演中。幅広いジャンルの第一線で活躍する武田に、ドラマの見どころや、激辛スープで死にかけた経験!?などについて語ってもらった。

――今回のドラマ「ロス・タイム・ライフ」ロックスター編の見どころから教えてください。

武田真治(以降、武田):この人気テレビシリーズが、携帯サイトから見れるということがやっぱり大きいですね。ファンタジーとかコメディーという形を取りながら、生きていく上で大切な色んなメッセージみたいなものが込められています。

――今回は、武田さんが脚本の段階から打ち合わせに参加するなど、制作にこだわりを見せていたというお話を伺ったんですが、特にこだわった点は?

武田:なんか、偉そうになっちゃうんですけど。たまたま僕が(忌野)清志郎さんのツアーで二年くらい一緒に回らせていただいたり、色んな方と番組やライブでセッションさせていただいたりしているので、ロックスターって言われる人達を僕の方が知ってる部分あるかも、と。すごくリサーチにも熱心な監督だったんで、それをお伝えしたり、提案したり。普通は準備時間があまりなく難しいのですが、今回はそういう段階から参加させてもらいました。

――ロックスター役を演じる上で苦労した点は?

武田:ロックスターって、誰よりも繊細にものづくりに向き合った人間にだけ与えられる称号だったりすると思うんで、実は寡黙で、真面目な人が多い。その代わり、黙って行動に移すっていう意味では、ある意味、暴れん坊ですね。そういったものを20分のストーリーの中で見せていく上で、自分が見てきたリアリティーと脚本監督の筧さんの世界観とをすり合わせてこのキャラクターを作り上げました。

――実際の武田さんとロックスターの城は、近い部分があったりするんですか?

武田:いざとなったときに、気が小さそうな所は似てるかな。

――そんな風には見えないんですけど(笑)。

武田:いえいえ、最初にこのキャラクターが人に対して取る横柄な態度を、今まで自分が何人たりにでも取ったことがないって言ったら、それは嘘ですね。物事を進めていく上でそういう風にしか動かない状況もある訳で…。お山の大将にならなきゃいけないプレッシャーと、それを抱える人。僕の19年の芸能生活の中で、見てきたことや僕自身が感じたことを吐き出すように演じている部分もあります。

――城は、ロックスターとして、スタイルに非常にこだわりがある人物だと思うんですが、武田さんもタレントとして、何かこだわりみたいなものはあるのでしょうか?

武田:僕は色んなジャンルで仕事をさせていただいているので、その都度こだわりを変えるっていうのがこだわりなのかな。こだわりを引きずっちゃうとジャンルの壁を乗り越えられなかったりするんで、ただそれが生きていく上でいいのか分からないですけど(笑)。

――城は、物語の中でバナナの皮を踏んで、不幸にも死んでしまう。武田さんも、そういった生命に関わるような経験ってありますか?

武田:僕ね、辛いもの好きなんですよ。それで、サックスを演奏した後に、肺で辛いスープを吸ってしまって、中国のレストランでひっくり返ったことがありますね。呼吸困難になっちゃって、ヒーヒーって。完全に動かないんですよ、どうしたらいいかわからなくて。ほんとに目の前のものが全部ピンボケになっていって、あぁもういかんと思って。でも少しずつスースーって酸素を入れて。気管がびっくりして閉じちゃったんですね、吸うことも吐くこともできなくて、あの1分強はとんでもなく恐かったですね。なかなかないですよ、レストランでひっくり返るって。日本だったら、写真を撮られて週刊誌やネットに載ってもおかしくないくらい大騒ぎです。ただ、上海だったんで別にみたいな感じだったんですけど。サックスを吹いた直後で気管が開いちゃってて、肺まで辛い部分がきちゃったんだと思うんですよね。あれはまずいです。あれは死ぬ思いしましたね。格好悪いって思いましたよ。俺、こんなんで!?って。

――まさに劇中の城と一緒。

武田:「こんな死因はやだ!」って(笑)。

――「武田真治さん、スープで死去」みたいな見出しになってしまいますね(笑)。

武田:「中国では予想より辛かった…」みたいな(笑)。