WBC(ワールドベースボールクラシック)連覇を果たした日本代表=侍ジャパン。そのチームリーダーとして、好不調の波はありながらも、韓国との決勝戦では見事な決勝タイムリーを放ち、その存在感を改めて際立たせたイチローが、30日放送のテレビ朝日系列『報道ステーション』でインタビューに答えた。

収録日は、運命の決勝戦から5日後――。イチローと親交が深いジャーナリストの義田貴士氏が聞き手となった単独インタビューでは、イチローがその胸中を明かした。

「完結したなっていう感じですね。完結は、どういうかたちであっても完結するんですけど、流れがずっと悪かったですからね。まさか“アレ”がくるとは思わなかった」。WBCを終えて、率直な感想を述べたイチローは、韓国との決勝戦を振り返り、同点に追い付かれた場面を、「あそこは、ちょっと覚悟をしたというか。本当に嫌だったので、サヨナラの可能性を考えちゃいましたね。ただ、(ダル)ビッシュは頑張ってたんで、とにかく頑張れってブツブツ言いながら。あれさえクリアできれば、気持ち的に何とかなるって」と語った。

また、10回裏にワンアウト1、3塁となり、代打・川崎が告げられた場面では、「おおー、ムネか、ここで。川崎宗則と言えば、ずっと一人で声張り上げて、盛り上げて、一番頑張ってきた選手。もう“ムネ、全部持ってけ”という気持ちで送り出すような思いでいました」と話した。

しかし、川崎はショートフライに倒れ、次の打者となったイチローは、試合後の記者会見でも語っていた通り、(頭の中で)自分の実況を始めたというが、「余裕じゃないんです。自分の気持ちに便乗していっただけ。こうなっちゃったら、マイナスのことも考えたけど、ちょっと楽しくしないとやってられない。メチャクチャ怖いですよ。“オフは日本に帰れないな”とかネガティブなことも考えましたよ」と言いながら、実際の打席で、5球目のワンバウンドになりそうなボールをファールにした時に、「頂きました。必ずいい結果が出ると思った。そこで(頭の中の実況は)終わりました」と自らの葛藤を明かした。